東京大学大学院日記(66)

2013年10月29日、農学国際特論の冬学期(後期)授業として、複数のテーマごとにグループにわかれ、研究を進めていき、1月に発表する、というもののディスカッションがあった。

山梨のワインについての研究。

ということで、山梨のワイン2種類と、フランスのワイン2種類について、飲み比べ。(プラス北海道のワイン1種類が加わり、8人で5本飲む)

日本料理の典型である刺身を用意し、ワインとともに味わう。

ワインは、やはり脂質の多い食事に合うのではないか、という意見が出た。

国産ワインが見直されてきているものの、和食とあわせての提案ができるだろうか。

これについては来月、あるいは再来月にも、さらに研究を進める予定。

農学系の大学に女性の受験生が増えてきている、という報道を見たが、自分としても、専攻の「食」に近いことが多くできるので、とても嬉しく思っている。

東京大学大学院日記(65)

大学後期。

農学国際特論1 という必修科目が金曜日の午後にあるのだが、ここのところ、いつも仕事と重なってしまい、受講することができないでいる。

ただ、前期と異なり、後期は複数のテーマごとに分かれてのグループワークとなるようで、希望していた、食品加工のグループに振り分けて頂いたので、嬉しい。

思えば、食とは縁が深い。

ある方によれば、私は「食 と 書くこと」 に縁があるそうだ。

本もいずれ出すとのこと。

すでに共著は出している。

こだわるところにはこだわり、臨機応変にとらえるところは柔軟に。

東京大学大学院日記(63)

  • 2013年10月7日、研究室のゼミ。

学外からも、先生のお知り合いの方がいらして講義をしてくださる。

自分は、社会人になってから大学院に入ってよかったと思う。

大学に通うことができることの幸せ。

学部生のときには、はっきり言って、それを実感することができていなかった。

一回生(一年生)のときに父が他界し、奨学金を受け取っていたが、やはり、ありがたみを感じるこころの器が浅かったと思う。

それでは、いま、その器は充分深くなったのか、と問われると、まだまだ浅いと思う。

ささやかな幸せでも、充分に幸せなのだ、ということを、実感できるようになりたい。

東京大学大学院日記(62)

8月と9月は大学が夏期休暇になる。

この間も、集中講義や実習などはおこなわれる。

8月にはフィリピンへの10日間の出張、9月は「国際農学英語」の集中講義4日間、食品企業への実地研修(2企業)があった。

今日は、農学国際特論3。

一年間に5回、すべて土曜日の終日を費やしておこなわれる。

バングラディシュなど、アジアから大学教授を招いての講義。

農学系の講義は、純粋な農学系の講義と、食品に関係する講義とがあるが、やはり自分は後者に興味が自然と惹かれている。

農学系のものだと、専門知識が薄いので、まともな質問ができない。

だが、食品企業の方の講義だと、いくらでも質問が溢れ出てくる。

専門知識というのは、一朝一夕に身につくものではないが、何年も同じことを続けていれば、知らずのうちに膨大に蓄積されるものだと思う。

 

 

東京大学大学院日記(61)

大学院のキャンパスで、初めての場所へ。

御殿下のフィットネス。

三四郎池。

農学部教授が飼っていた忠犬ハチ公の臓器が保管してある農業資料館。

これまでの歴史の中で、いろんな人がここを通っていった。

自分も、その長い歴史の中では豆粒のような存在にしか過ぎない。