「物」にこだわる震災支援

3.11から5年1か月経ちます。毎月11日、宮城県石巻市の女性へ携帯メールを送ってやり取りしています。病気を抱えていらっしゃること、お子さんが巣立って一人で暮らしていらっしゃることなどから、精神的に、いたたまれなくなる時期があるようです。
先日、つらそうな状況のメールが送られてきました。メッセージを送ったら、「すごく気持ちが楽になり、涙がとまりません」と返信がきました。

3.11の震災から5年以上経って、なお、そのような状況です。
熊本・大分の地震に対し、自分の経験から役に立つ情報を伝えたいという強い思いがあります。その一方で、妙に冷めた気持ちがあります。なぜ、皆、熱狂的に「物」を送ろうとするのだろう。(ここで言うのは大口便ではなく、小口便)

私も3.11のときには「物」に強いこだわりがありました。
その女性とは「物」を介しての繋がりでした。3.11が発生し、22万800食の支援物資を手配した翌月4月、「宮城県の避難所で栄養不足発生」との報道がありました。新たに23万9700食の自社製品を準備し、トラックに載せてもらって現地まで行き、積み降ろし、会社のTwitterアカウントで「石巻運動公園に卸しましたのでお使いください」と知らせました。そのとき「個人でももらえますか?」」とTwitterで連絡してくださったのがその女性です。

私が市に連絡したところ、「個人には渡さないので避難所まで直接取りに来てもらってください」とのこと。彼女にはペットがいたので、崩壊した個人宅で避難していました。その上、移動手段(車)がありませんでした。平成16年の市町村合併で、村や町が統合し、市全体の面積は膨れています。移動手段がない人や、健康状態が悪くて歩けない人は、離れている避難所や市の中心部まで行くことができません。結局、私がいろいろ集めて宅配便を送り、後日、ボランティア休暇をとって、彼女が必要だとおっしゃる物資(ミニ扇風機や、頭を冷やすための枕など)を直接、現地まで持っていきました。

3.11では「物」とくに「食べ物」が運べなかったこと、そこに大量にあるのに必要な人に届けられないもどかしさを感じました。また、ほんの少し避難所の人数に足りないというだけで放置され、だめになることへの理不尽さなどを感じました。そんなもろもろで会社を辞めました。

だから、「物」を運ぼう、送ろう、と一途に尽力する人や組織の気持ちが少しわかります。傍観者ではなく、身を挺して支援する人や組織。それを社会に知らしめたいと強く思ったからこそ、日本PR協会のPRアワードグランプリにNPOとして応募し、プレゼンテーションしました。14団体の応募の中、最優秀賞を受賞し、それを機に団体のことをすこし知っていただくこともできました。

ただ、継続的に被災地に通っていると、しばらく経つと、大量に不要な「物」が支援物資倉庫にたまっている現実を何度も見てきました。結局は、その自治体で「ゴミ」として処理しなければならない。当時、私がいたフードバンクへ、被災地から「これ、こちらでは使わないのでそちらで使いませんか?」との申し出があった食料品もありました。

冒頭の女性は、「物も嬉しかったけど、自分のことを忘れずにいてくれるということが嬉しかった」とおっしゃっています。
今は皆熱心ですが、数年経ってなお、熊本のことを思い続ける人は、はたしてどれほどいるのでしょう。そこまで気持ちを長く持ち続けられるのでしょうか。実際、3.11だって、「もう5年も経った」と忘れかけてた人は多いのではないでしょうか。

国や大きな組織には、一人ひとりの個人を観ることがとても難しい。でも、彼らは大きな力を持っています。大量の物資を運ぶ手段も持っている。

逆に個人は、大きな力はないけれど、一人ひとりに寄り添うことのできる細やかさを持っています。

短期的に送る「物」も大事だけれど、長期的に一人ひとりに寄り添う気持ち、それを長く持ち続けることも大事なのではないか、と感じています。

(物を送るのがだめだと言いたいのではなく、小口が大量に来すぎると、たくさんの人に過剰に負荷をかけ過ぎてしまうし、大量のゴミも出てしまうし、素人では判断つかない部分も多いので、そこは 大口 = 専門家や震災支援に長けたプロ集団  にゆだねる冷静な判断も必要では、ということです)

(写真は、2014年10月、熊本の東海大学で開催された日本広報学会研究発表大会に参加したときのもの。青年海外協力隊の同期の皆にも会いました)

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【熊本・大分の地震、必要な情報あればシェアお願いします(第六弾)】熊本市がボランティア募集4月22日〜

【熊本・大分の地震、必要な情報あればシェアお願いします(第六弾)】

Disaster relief efforts for Kumamoto & Oita earthquake occurred on the 14th 

(避難者数:4月20日あさ5時現在で12万4,000名 NHKラジオ 5:00am台の報道による)

追記(2016.4.20 9:26am)
熊本市がボランティアの募集を始めました!
熊本市災害ボランティアセンター
○設置期間 平成28年4月22日(金)~ニーズ終了まで
○設置場所 (仮称)花畑広場(熊本市中央区花畑町7番10号)
○開設時間 午前9時~午後4時
○ボランティアセンター(本部) 電話096-288-2748
○熊本市社会福祉協議会(代表) 電話096-322-2331

http://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&type=top&id=12533

1、支援食料を運ぶだけでは不足! 発災から一週間近く経ち、ステージが変更しているので「質(栄養学)」を考慮すること 被災した方の健康状態や体調まで配慮した食の支援が必要!

3.11のとき痛烈に感じたことです。炭水化物に偏りがちでビタミン・ミネラルが不足し、口内炎や皮膚炎、体調悪化などが発生していました。翌月には「宮城県の避難所で栄養不足発生」と報道され、私はそれを機に宮城県石巻市の避難所までトラックで支援食料を持っていきました。

3.11の2か月後に開催された日本栄養・食糧学会 第65回大会でも、災害時に必要な栄養素がステージごと(日数経過ごと)に変化していくことが議論されました(於:お茶の水女子大学)。

http://www.jsnfs.or.jp/news/news_20110928.html

宮城大学で食品学・栄養学を研究している石川伸一先生も「災害直後の食事は絶対”量”が必要であるが、”質”が伴わないと即座に体調悪化に繋がる」とおっしゃっています。

石川伸一先生のブログ
http://yashoku.hatenablog.com/entry/20120306/p2

石川伸一先生のTwitter
https://twitter.com/yashoku_nikki/status/721851402792767488

株式会社ヘルシーパス代表取締役の田村 忠司さんは、自社製品であるサプリメントを被災地へ向けて手配してくださったそうです。田村さんは、3.11のときにも、私にすぐ連絡くださり、サプリメントを手配して下さいました。石巻専修大学学長(当時)の坂田隆先生にお渡しし、石巻の小中学校で活用して頂きました。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1013316025413881&set=a.125953627483463.32216.100002064805460&type=3&theater

2、3.11時にはアレルギーの子どもが支援食を食べてショック症状!を起こしてしまいました。そのような事態を防ぐため、卵や小麦などのアレルゲンを除いた食品を、国立病院機構熊本医療センターが数量限定で無料配布しているそうです(なくなり次第、配布終了)。(NHK 2016.4.17 報道による)

http://www3.nhk.or.jp/ne…/html/20160417/k10010485611000.html

国立病院機構 熊本医療センター 096-353-6501
860-0008 熊本市中央区二の丸1-5
http://www.nho-kumamoto.jp

アレルギー支援ネットワークが、アレルギーを持つお子さん(被災した方)の食の相談を受け付けています。
http://bit.ly/20Vi1Of

3、熊本地震に対し外食産業が支援できること(Facebookグループ:公開)
外食産業に関わる人たちで地震の被災地を支援しよう!という動きがあります。こちらに、炊き出し情報や、購入する・飲食することで支援できる情報が集まっています。私もメンバーに入れて頂きました。

https://www.facebook.com/groups/1398808997093311/

東京・銀座にある銀座熊本館では、熊本の商品を購入することで、間接的に応援することができます。銀座5−3−16
http://www.kumamotokan.or.jp

銀座・おおいた情報館 銀座2−2−2
http://www.pref.oita.jp/soshiki/10101/

4、置き引きや盗難・空き巣が熊本県内で発生
(2016.4.20 5:33amと6:05am NHKラジオで報道)
熊本県内で14件の被害が発生しています(熊本市6件、益城町5件、ほか)。うち9件は、店舗や住宅の空き巣、残りが避難所での置き引きなどだそうです。現金60万円の盗難や携帯電話・貴金属の被害があり、警察官が24時間態勢で警戒しています。もしお知りあいの方が避難していたらお知らせください。

5、エコノミークラス症候群で亡くなる方が・・・予防策は?
車中で6日間、同じ姿勢で避難していた51歳の女性が亡くなってしまいました。今回は余震が何度も起こるため、家ではなく、車中で避難している方がいらっしゃるので、要注意です。ふくらはぎをもむ、水分を充分摂るなどが必要です。同じ姿勢で居続けることで、血栓ができ、肺の血管が詰まり、呼吸困難や動悸を引き起こしてしまうのが原因です。

エコノミークラス症候群の原因と予防法(大塚製薬株式会社)
http://www.otsuka.co.jp/health_illness/jama/dvt/

エコノミークラス症候群の予防について(熊本県)
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15446.html?type=top

6、住まいの支援
4月20日朝5時現在、12万4000名の方が避難していらっしゃるそうです。各都道府県や市区町村が、県営住宅や市営住宅など、無償での住まいの提供を申し出ています。

福岡県
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/jutakushien.html

福岡市
http://www.city.fukuoka.lg.jp/bousai/kumamotozisin.html

北九州市
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/ken-to/07300030.html

宮崎県
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/…/…/sumai/20160418151059.html

鹿児島県
https://www.pref.kagoshima.jp/…/kariru/kenei/28kumamoto.html

兵庫県(時事通信  2016.4.19報道による)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016041900932&g=soc

7、大学キャンパスの避難所としての開放
3.11のときには坂田 隆さんが、石巻専修大学学長(当時)として、タイムリーな判断をくだし、石巻ボランティアセンターがキャンパス内に設置され、震災翌月にも国内外のボランティアがテントで寝泊まりする拠点となっていました。
今回は、東海大学が、熊本キャンパスのグラウンドと、阿蘇キャンパスの体育館を避難所として開放しています。(2016.4.19 15:30現在、大学公式発表)
http://www.u-tokai.ac.jp/emergency/detail/191600.html

熊本県立大学は、震災2日後の4月18日正午に避難所機能を閉鎖しました。(毎日新聞夕刊 2016.4.18付)
http://mainichi.jp/articles/20160418/dde/041/040/018000c

8、郵便・佐川急便・ヤマト運輸 熊本への荷物受け荷 再開(ただし、制限あり)
3.11のときは、できるだけ個人の方に渡すようにしていました(避難所での大量の小口荷物の開梱・仕分けは人手が足りず、とても大変)

佐川急便 2016.4.18発表
http://www.sagawa-exp.co.jp/information/detail/78/

日本郵便 2016.4.19発表 (19日9時よりゆうパック再開)
http://www.post.japanpost.jp/…/productinf…/2016/0419_02.html

ヤマト運輸 2016.4.19発表
http://www.kuronekoyamato.co.jp/info/info_1604_notice.html

9、女性に配慮した「KYOTO わたしの防災ノート」
避難生活で、女性特有の問題で苦労があります。女性の立場から、いざというとき何が必要か、減災や防災の情報をまとめた「防災ノート」がインターネット上からダウンロードして頂けます。
ひきた よしあき さんが紹介して下さっていました。

KYOTO わたしの防災ノート
京都のウィングス京都にて配布中だそうです(事業企画課 075-212-8013)
http://www.wings-kyoto.jp/publish/info/

PDF版のダウンロードはこちら
http://www.wings-kyoto.jp/publish/docs/kyotobousai.pdf

10、義援金と支援金の違いとは?
多くの方が「義援金」しかご存知ではないかもしれません。私も3.11のとき、初めて違いを知りました。それぞれのメリットを知った上で、どちらに寄付するかを決めるとよいと思います。

義援金・支援金の違いとは?(Yahoo! JAPAN)
http://shinsai.yahoo.co.jp/donation/

<これまでのまとめ>
これまで配信した情報は次の通りです。Facebookでシェアして頂いたみなさま、ありがとうございます。(2016.4.20 8時8分現在)

第一弾(シェア1463件)3.11食支援の経験から必要な10か条「行政の方へ、現場の方へ、食品企業の方へ」(2016.4.16)

http://iderumi.com/?p=3243

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1089743814421209

第二弾(シェア113件)必要と思われる10か条「炊き出しおよび支援物資集積地点」(2016.4.17)

http://iderumi.com/?p=3254&

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090328497696074

第三弾(シェア344件)熊本震災支援に必要な5ポイント「個人の方は物資を送らないで!水が必要な方ここへ!」(2016.4.18)

http://iderumi.com/?p=3269&

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090888477640076

第四弾(シェア73件)国と食品企業が手配した食料(2016.4.18)

http://iderumi.com/?p=3280&

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1091155927613331

第五弾(シェア50件)熊本地震「賢い」支援をするために 善意を届ける前に考えてほしいこと (2016.4.19)

http://iderumi.com/?p=3284

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1091553507573573

第六弾 熊本市がボランティア募集始めました!日本郵便・佐川急便・ヤマトも熊本への配送開始(2016.4.20)

http://iderumi.com/?p=3291

Facebookの投稿
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1091553507573573

(積み降ろしをしている写真は、3.11の翌月、23万9700食を積んでトラックで石巻専修大学で支援物資を荷下ろししているときのものです。箱を運んでいるのは、2011年4月、支援物資の仕分け作業のボランティア。箱詰めされているものは、2011年6月当時、南三陸へ送ったもの)

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支援物資箱詰め_201104

支援物資仕分け201104

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熊本・大分の地震、必要な情報あればシェアお願いします(第五弾)

【熊本・大分の地震、必要な情報あれば、シェアお願いできれば助かります(第五弾)】
Disaster relief efforts for Kumamoto & Oita earthquake occurred on the 14th

1、熊本県(県庁)が4月18日(月)16時に発表した支援食料
熊本県庁などへ運搬されるそうです。詳細は下記リストに示しましたのでご参照ください。

熊本県ホームページ
第8回政府現地対策本部会議・第11回災害対策本部会議資料

http://www.pref.kumamoto.jp/common/UploadFileOutput.ashx?c_id=9&id=20&set_doc=1

2、農林水産省が仲介し食品企業が手配した食料(4月18日分 36万食)
17日時点で13万食、18日時点で36万食です。提供企業および商品、数量のリストは下記ご参照ください。
農林水産省ホームページ 18日19時25分付
http://www.maff.go.jp/…/…/160414/kumamoto/pdf/bri_160418.pdf

3、熊本地震「賢い」支援をするために 善意を届ける前に考えてほしいこと
直井 勇人さんが紹介してくださっていた記事です。この冷静さが必要と思います。直井さん、ありがとうございました。

<下記、一部引用>
善意が現地への負担にならないようにするためには、「賢い」支援のあり方が必要とされています。「○○が△△で必要とされています」というソーシャルメディア上の書き込みを見て、即、行動することは控えましょう。
「困っている人のところに届けたい」という気持ちはとても重要です。でも、その善意が支援の妨げとならないためには、次のような点を調べ、検討した上で、最適な方法を選ぶことが支援したいと願う方にも求められています。(後略)

記事はこちら
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimurama…/20160419-00056770/

4、阪神・淡路大震災で被災された澤田圭さん
震災で被災された当事者の方から「実際に行動できるエネルギーは素晴らしい!でも今はぐっとその援助を我慢して!」というお願い。
澤田圭さんのTwitter
https://twitter.com/keisawada

5、”常時は非常時のように 非常時は常時のように”

今朝思いついた言葉です。

アルフレッド・マーシャルの言葉、
“Cool head, but Warm heart” にも通じるでしょうか。

冷静な頭脳とあたたかい心
http://www.jil.go.jp/column/bn/colum032.html

あまりに熱くなり過ぎて動き回っているのもどうかと思うし、
かといって、あまりに冷静過ぎて傍観しているのもどうかと思う。

支援物資を送ろう、運ぼうと、皆が必死になるのはわかります。私も3.11のときはそうでした。

ただ、いったん大震災が起きてしまえば、運送手段が断絶します。東日本大震災の経験で、痛いほどわかっているはずです。郵便や宅配便で運べなくなる、道路が崩壊する、交通手段がストップする、ガソリンが不足する、などの事態が発生し、近隣からしか物資を容易に調達することはできなくなります。あのときもそうでした。

だからこそ、常時から備えをしておかなければならない。3.11から5年間も時があったのに、「非常時」に備えた充分な「備え」が、果たしてなされていたのだろうか、ということを疑問に思います。物だけではなく、行動も、です。

常時は非常時のように
非常時は常時のように

<以下、熊本県および農林水産省が仲介している支援食料リスト>
——————————————————-
<熊本県が発表している物資>
イオン九州(株)より飲料水(500ml) 100,000本
(株)イズミよりパン19,000個、飲料水(500ml)19,000本、おにぎり4,300個
ローソンより弁当・おにぎりなど4,000個
サントリーフーズ株)より飲料水(500ml)130,000本
西友よりおにぎり1,500個、乾パン240個、お茶(2リットル)10,000本、飲料水(2リットル)33,000本
熊本県パン恊同組合よりパン14,000個
恊働組合ディアライズグループ(食料品、内容不明)
ファミリーマート(確認中)

以下、農林水産省から配信されている支援食料一覧です。
—————————-
熊本地震に係る支援物資の供給予定(4月18日分)36万食(17日の13万食の詳細は昨日の投稿参照)
(農林水産省 4月18日15時現在)(担当部署は農林水産省食料産業局企画課 (03-3502-5742)

農林水産省ホームページに掲載

佐賀県鳥栖(とす)流通センターへの到着数量、輸送手段、到着時刻について

1、パン 150,000食
オイシス5,000食 18日12時30分発送済み
木村屋総本店 10,000食 15時発送済み
神戸屋 20,000食 14時発送済み
敷島製パン 40,000食 14時発送済み
タカキベーカリー 5,000食 12時発送済み
第一屋製パン 4,000食 14時発送済み
フジパン 22,000食 11時45分 一部発送済み
山崎製パン 44,000食(自社調達トラック)18日12時30分到着済み

2、カップ麺 154,000食
日清食品 154,000食 (国交省に依頼)18日12時発送済み

3、おにぎり 51,000食
山崎英パン 40,000食(自社調達トラック)18日8時到着済み
炊飯協会  11,000食(自社調達トラック)
のぼる    2,500食(自社調達トラック)18日12時発送済み
どんどんライス 5,000食(自社調達トラック)20時発送
ヨコヤマ    2,500食(自社調達トラック)19時発送
北九炊飯    1,000食(自社調達トラック)12時発送済み

4、パックご飯  10,000食
佐藤食品     10,000食(自社調達トラック)15時到着済み
越後製菓     48,000食(19日未明到着)

5、水
サントリー食品インターナショナル550ml 72,000本(自社調達トラック)18日9時到着済み
———————————-
熊本県が要請した支援物資の到着数量、輸送手段、到着時刻について
1、保存用パン(缶入り)
トクスイコーポレーション 7,680食(国交省依頼)18日9時発送済み
2、保存用パン(長期保存)
コモ 9,600食(国交省に依頼) 18日9時発送
3、水 2リットル  
財宝(垂水第一工場)19,896本(国交省に依頼)18日9時発送済み
ミツウロコビバレッジ(岐阜養老工場)60,000本(国交省に依頼)18日14時45分発送済み
———————————————–

<これまでのまとめ>
これまで配信した情報は次の通りです。Facebookでシェアして頂いたみなさま、ありがとうございます。(2016.4.19 9時30分現在)

第一弾(シェア1455件)3.11食支援の経験から必要な10か条「行政の方へ、現場の方へ、食品企業の方へ」(2016.4.16)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1089743814421209

第二弾(シェア110件)必要と思われる10か条「炊き出しおよび支援物資集積地点」(2016.4.17)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090328497696074

第三弾(シェア299件)熊本震災支援に必要な5ポイント「個人の方は物資を送らないで!水が必要な方ここへ!」(2016.4.18)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090888477640076

第四弾(シェア55件)国と食品企業が手配した食料(2016.4.18)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1091155927613331

(写真は、農林水産省と熊本県が18日付で配信した支援食料リストと、熊本市に設置された外国人向けの避難所情報、赤いエプロンのは、3.11当時、トラックで石巻運動公園まで支援食料23万9700食を持ってきたとき)

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熊本地震情報シェアお願いします(第三弾)個人の方は物資を送らないで!(2016.4.18 朝6時現在)

【熊本地震情報 シェアお願いいたします(第三弾)】

(Facebookで発信した第一弾は1,329件、第二弾は96件シェアしていただき、有難うございます)

3.11のときの食支援の経験と、熊本で被災している友人や、現場へ行った知人の方の情報をまとめて配信しています。

<追記 2016.4.18 朝8:32>
北村 良輔さんから情報頂きました。ありがとうございます!
———————————–
熊本市の近くでお水の必要な方へ!!
中央区出水8丁目の諏訪神社で井戸水が汲めます。

諏訪神社
〒862-0941 熊本県熊本市中央区出水8丁目31-24 諏訪神社
https://goo.gl/maps/ATJL6LbK3tt

東バイパス ナフコ交差点から北、400m
駐車場がないので自転車で来られるか、2人で車で来て1人が水汲み、もう1人が近くのナフコ江津店駐車場で待機、汲み終わって待機者に連絡、ピックアップが良いかと思います。
—————————————–

今朝は5つにまとめました。
5 Tips of Disaster Relief Efforts for the Kumamoto Earthquake occurred on the 14th of April

1、個人の方は熊本へ荷物を送らないで
熊本県(県庁)が、熊本へ物資を送る手段が限られており、物資の受け入れができないので控えてくださいとアナウンスしています。

(昨日、2016年4月17日 日曜日付の情報)

http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15422.html?type=top

2016年4月18日14時20分追記
熊本県 2016.4.18発表 (状況は変わらず)
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15422.html?type=top

ヤマト運輸にも、個人の方が支援物資を持ち込んでいるそうですが、断られ、「善意を踏みにじられた」と従業員に心無い言葉を浴びせて帰っていく人もいるそうです。

http://1kando.com/35006

郵便局や宅配業者が荷受けを制限していることや道路状況を考え、今は大口の荷物に限定したほうがよい時期と考えます。

2、サプリメントや栄養強化食品
震災直後はエネルギーが必要なので、おにぎりやパンなどの炭水化物で充足します。が、一週間以上、避難生活が長引いてくると、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が摂れないと、疲れや体調不良、口内炎や皮膚炎など、身体の調子がおかしくなってきます。実際、3.11のときも、4月に宮城県の避難所で栄養不足が発生していました。

また、水分が充分に摂れないこと、トイレをがまんしてしまうこと、食物繊維が摂れないことから便秘になる人も多くなります。
非常時こそ、サプリメントや栄養強化食品を活用して頂きたいです。これらを商品群として持っている企業の方、支援を検討いただければと願います。

3、メディアの方へ
3.11のときもそうでしたが、マスメディアで取りあげられる地域は目立つので支援(寄附金や物資)が多く集まりやすく、そうでない地域は注目されず、支援も薄いという状況がありました。

最初の地震の震源地から南へ15kmの、熊本県甲佐町で避難している越智 新さんによれば、甲佐町はメディアでほとんどとりあげられないそうです。田原(たばる)地区は、甚大な被害が出ているそうです。避難所には1,000人ほどいらっしゃいます。
移動手段があれば、このようなメディアに取りあげられない地域にも注目してあげていただきたいです。

<越智さんが発信している、現場で求められている物資>
水・食料・赤ちゃん用おむつ・トイレットペーパー・赤ちゃん用離乳食・赤ちゃん用ミルク・女性生理用品
【追加]
・ブルーシート・・屋根瓦が落ちた家屋等に応急処置で必要です。
【4月17日追加】
・風邪薬
・手指消毒用アルコール
・おしりふき(赤ちゃん用)
・紙皿(平皿)
・紙皿(深皿)
・紙コップ
・ゴミ袋(黒)
・ゴミ袋(透明)
・ブルーシート
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・石鹸
・ハンドソープ
・紙おむつ(大人用)
・割り箸
・スプーン

4、全国の行政の方へ
都道府県内の事業者には、東京都が帰宅困難者対策条例で施行したように、従業員が3日間過ごせるだけの備蓄を努力義務として課して頂きたいです。(すでに実施している行政もあると思います)

東京都(都庁)帰宅困難者対策条例(2013年4月施行)
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/…/…/000/536/jyoureirihu.pdf

今回の熊本での備蓄の不足を見ていると、県内で3日間分の備蓄をしていたのか、疑問です。(熊本の行政の方が徹夜で対応しているのは存じ上げているので、これは批判ではなく、今後のより良い対策を考えての提言です。)

もし3日間分備蓄をしていたのであれば、14日の夜に発災し、15・16・17日の3日間分は持ったはずだからです。3.11のときには被災地域は500kmに及びましたが、今回は、九州全域で地震が発生しているものの、避難している方は11万人、エリアが3.11よりは集約されています。

おにぎりに1時間並んだ 救援物資、避難所に届かず(朝日新聞 2016.4.18付 午前5時1分)

http://digital.asahi.com/articles/ASJ4K6DX3J4KTIPE02P.html

また、3日分の備蓄をするのに加えて、大地震発生を想定した行政の訓練も日頃からして頂きたいです。私が食品企業勤務のときには、異物混入や火事発生を想定し、全部署のトップが集まり、実際に動く訓練がありました。今回、熊本市の方が「初めての事態で混乱している」と答えていますが、日頃の訓練が無かったのだと思われます。

5、お寺など宗教施設・宗教者の連携活動の紹介
全国のコンビニは50,000店舗ほどですが、お寺は78,000以上あります。3.11のときにも、避難所として、食料の提供者として、大きな役割を果たしてくださいました。滋賀県の浄土宗のお寺は、400以上が協力して7トンのお米を集め、東北の被災地へ寄付してくださいました。

宗教者、宗教施設での活動が始まっています。

宗教者災害救援ネットワーク
https://www.facebook.com/FBNERJ/

未来共生災害救援マップ
http://www.respect.osaka-u.ac.jp/map/

大阪大学大学院教授で宗教学者の稲場 圭信先生は、3.11の被災地を廻られてきただけでなく、今回の熊本にも行かれて、情報を発信されており「宗教施設でも食料と水の備蓄を」と呼びかけていらっしゃいます。下記に投稿を引用させて頂きます。
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熊本地震に加えて、大分でも大地震。16日未明の本震で状況は一変。熊本のコンビニから食料、飲料はなくなりました。状況は刻々と変化していきます。救援活動がまず1番。それはそうだが、被災され、飲料・食料がない避難所も多数という昨日の状況。現地に緊急物資が向かっています。しかし、今、小口の食料・物資を宅配会社などに頼むのは混乱のもと。緊急物資の配送手段、現地の道路事情も鑑み、大口の物資だけにするべきです。
災害ボランティアを控えるようにとの社協の方針ですが、新たな被害を警戒してのこと。NGOや団体で自己責任で動けるところは、現地で活動しています。
今回も流通備蓄では対応できなかった。東日本大震災の教訓がいきていない。指定避難所だけでなく、各自、地域の自主防災組織、宗教施設でも食料・水の備蓄を。
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写真は3.11支援のときのものです。文書は、熊本市内に設置された、外国人向け避難所についてのお知らせです。日本語と英語を下記に貼り付けます。

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Kumamoto International Center has opened its facility as an emergency shelter for the earthquake. The service is in Japanese, English and Chinese for now. They are still arranging with Muslim, Bangladesh, Filipino and Korean community leaders. For more information for the shelter and the earthquake, call at 096-359-2121
熊本市国際交流会館に、外国人向けの避難所が設置されました。日本語、英語、中国語で対応中です。(他の言語はいま調整中)情報が必要な方は、096-359-2121へお電話ください。

The Japan Times
“Desperate race on to find Kyushu earthquake survivors; death toll at 42”

http://www.japantimes.co.jp/news/2016/04/17/national/hunt-grows-survivors/#.VxQHCas1bWE

Iderumi

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熊本地震で必要な情報あればシェアお願いします(第二弾)

【熊本地震で必要な情報あればシェアをお願いいたします(第二弾)】

3.11当時、食品企業の広報室長として、被災地へ食料支援の活動をしていました。被災地へは、震災1か月後、トラックで通い、現場を見てきました。その経験をふまえ、必要と思う食情報を10か条にまとめて発信します。(きのうの情報は4月17日9時半現在、Facebookで979件のシェアをして頂き、感謝申し上げます。)

1、炊き出しおよび支援物資集積拠点(2016.4.16現在)
http://bit.ly/1qNt4g3

2、「災害支援手帖」無料公開
3月に発売されたばかりの新刊書籍「災害支援手帖」(荻上チキさん著、木楽舎)が、著者と出版社のご厚意で無料で公開されています。また、東京都が作成した「東京防災」も無償公開されています。
http://bit.ly/1SdsSgW

3、炊き出しマニュアル
日本家政学会が制作した「炊き出し衛生マニュアル」(232円+税)。先月3月まで石巻専修大学学長だった 坂田 隆 (Takashi Sakata)先生が紹介されています。私も3.11支援のとき、坂田先生に、メディアで流れない、現地の生の情報をたくさん頂いていました。
http://www.jshe.jp/link/kaseigakkaibooklet2.pdf

4、16日(土)生活協同組合くまもとより、水とパンの支援
前田 昌宏 (Masahiro Maeda)さんが勤める日本生活協同組合の、生活協同組合くまもとが、益城町の避難所へ、昨日4月16日(土)、パン8,334個と、2リットルサイズの水2,880本を提供されています。前田さんのフィードには、3.11を経験された方が必要と考える支援物資がシェアされています。

5、16日(土)大塚製薬よりカロリーメイトの提供
熊本県上益城郡甲佐町で、ろくじ館館長を務める越智 新 (Arata Ochi)さんの情報です。越智さんのフィードを見ていただくと、甲佐町で必要とされる物資が列挙されています(ただし、個人でバラバラ送ると困ると思います。後述します)

6、行政からの支援
宮城県仙台市から、紙おむつや粉ミルク、衛生用品などが手配されました。また、栃木県小山市からも物資が送られています。すでに報道されている通り、政府は90万食を手配することを決定しました。

7、熊本市国際交流会館に外国人向けの避難所設置
サカイ 優佳子 (Yukako Sakai)さんに教えて頂きました。各言語での案内を、画像として貼り付けておきます。

熊本市国際交流会館に、外国人向けの避難所が設置されました。日本語、英語、中国語で対応中です。(他の言語はいま調整中)情報が必要な方は、096-359-2121へお電話ください。

Kumamoto International Center has opened its facility as an emergency shelter for the earthquake. The service is in Japanese, English and Chinese for now. They are still arranging with Muslim, Bangladesh, Filipino and Korean community leaders. For more information for the shelter and the earthquake, call at 096-359-2121

8、食品企業の方へお願い
3.11のときには農林水産省(霞ケ関の本庁)が1か月限定で、企業がどこに支援物資を送るべきか、司令塔と調整役をして下さっていました。今回、発災箇所が九州ですので、九州農政局もその役割を果たしてくださると思います。

水に関しては、昨日も発信した通り、飲料水を製造している工場がありますので、もし関係者の方見ておられたら、ぜひ協力して頂けると有難いと思います。飲料水の類いは重量が大きいため、できる限り近隣から支援してあげて頂きたいです。

水が不足している時にはラップが役立ちます。お皿や食器にラップを敷いて、使い終わったらはがせば、洗う水を大量に消費する必要がありません。

9、今は個人の行動を控えたほうがいい理由

1)道路が寸断されている
いま新潟県から、公共道路を復旧するための専門家が現地に向かっています。あちこちで道路に激しい凹凸が発生しており、渋滞を招いています。道路も通れないところが多々あります。

2)緊急のけが人・病気の方のため
福岡県の姫野病院など、遠方の病院に運ばれている方がいらっしゃいます。命に関わる方もいらっしゃるはずです。そのような緊急運送のためにも、緊急でないものの運搬は控えたほうがよいです。

3)10万人以上の避難者
1カ所の避難所で1000人以上いらっしゃるところに、個人が送った程度の食料では間に合いません。その規模に間に合わせるためには小ロットの荷物がどれほど必要か。行政の方も、どなたにも配れず、困惑するだけです。

宅配も郵便も普段と同様には送ることができない状況です。

4)仕分けしないで送る方がいる
3.11のときもそうでしたが、個人の方からの支援物資は、食料も衛生用品も衣類もすべて混在しているものが非常に多くありました。これらをそのまま送ってしまうと、ただでさえ大変な被災地の方が仕分けの作業をしなければならなくなり、かえって迷惑です。

5)社会福祉協議会が「個人のボランティアを控えて」と呼びかけ
ここ数日、現地の方や全国社会福祉協議会が「個人のボランティアは控えて」と呼びかけています。上記のような理由や、受け入れ体制が整っていないこと、個人で自律できない人が押し寄せても現地が混乱するだけだからです。これだけ呼びかけても無理やり行くというのは、自己満足か、メサイアコンプレックス(救世主コンプレックス)の方と言わざるをえません(単に自分が満足したいため。現地に行ったという実績を作りたいため??)

やらない配慮も必要と思います。

10、熊本県内の事業者が3日間過ごせるだけの備蓄 今後検討ください

3.11後、東京都(都庁)では、2013年4月、東京都内の事業者が、全従業員が3日間過ごせるだけの水と食料を備蓄するよう、努力義務が課せられました。

今回、もし熊本県内でも、そのような努力義務が課せられていたら、発災直後(14日夜)から3日間(15、16、17日)の水と食料は、充分行き渡らせることができたのではないでしょうか。3.11のときの広範な被災エリアに比べて、避難所の方のエリアは同じ箇所に集まっています。発災直後から足りなくなっている、ということは、東日本大震災の経験をふまえた充分な備蓄をしていなかったということではないでしょうか。

東洋大学は、東日本大震災の経験を記録にまとめています。もう5年が過ぎて、人々が忘れかけていたかもしれませんが、これを機に、行政としても、いざというときの備蓄を真摯に考え、実行して頂きたいと願います。

東洋大学 東日本大震災1000日の記録
http://www.toyo.ac.jp/site/pppc/40508.html

(写真、文章は、外国人向け避難所の各言語での案内。炊き出しの風景は、熊本県の越智新さんからの提供。トラックの荷下ろしは、私が3.11の1か月後、石巻専修大学へトラックで自社製品23万9700食を持っていったときのもの)

追記(2016.4.17 12時)
災害時に女性用生理用ナプキンが不足しているとき
使い古しのTシャツとレジ袋でしのぐことができます
小山田 貴子 (Yoshiko Oyamada)さんのブログより情報頂きました。小山田 光正 (Oyamada Mitsumasa)さん、ありがとうございました。
http://ameblo.jp/sunny365/entry-12150879579.html

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