熊本で被災されている方へ、国と食品企業が手配した食料一覧リスト、必要な方へシェアお願いします(第四弾)

【熊本で被災されている方へ、国と食品企業が手配した食料一覧リスト、必要な方へシェアお願いします(第四弾)】農林水産省で情報頂きました。長野 麻子さん、ありがとうございました。

Disaster relief efforts for Kumamoto earthquake occurred on the 14th

熊本で被災されているみなさん、支援食料が届きます!福岡と佐賀が拠点となっています。おにぎり1個で1時間以上並び、お腹すいて大変だと思います。もう少ししたらきっと届きますので、待っててくださいね。

3.11当時、日本ケロッグ広報室長として、農林水産省食料産業局の方と10日間ぐらい毎日やり取りし、東京都福生市の米軍横田基地へ22万800食のシリアルビスケットを10トントラック2台で陸送させました。その後、ヘリコプターで岩手県花巻と、宮城県仙台市へ送りました。翌月4月には、トラックで23万9700食を直接、宮城県石巻市まで持っていきました。

食品企業の方、引き続き支援お願いいたします。個人で食料を送ろうと思っている方は思いとどまってください。個人レベルで送る数量の食料では、今の避難人数ではまったく足りません。また、平常時と同様に宅配や郵便で熊本県へ送ることは、今はできる状況ではありません。福岡を中継し、ボランティアの方が熊本や大分まで運ぶ、ということは、独自に行なっていらっしゃいます。

3.11のときと同様、Amazonが、被災地へ必要なものを運搬する、ということを行っていらっしゃいます。でも、緊急でない限り、小口でバラバラ送るのは、運送業者さんに負荷をかけてしまいますので配慮しましょう。

http://amzn.to/1QhfMgj

以下、農林水産省から配信されている支援食料一覧です。
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熊本地震に係る支援物資の供給予定(4月17日分)(農林水産省 4月17日12時現在)(担当部署は農林水産省食料産業局企画課 (03-3502-5742)

農林水産省ホームページに掲載(p7-p8)

http://www.maff.go.jp/…/…/160414/kumamoto/pdf/bri_150417.pdf

佐賀県鳥栖(とす)流通センターへの到着数量、輸送手段、到着時刻について

1、パン 40,000食
山崎製パン 30,000食(自社調達とラック)4月17日18時到着
オイシス   5,000食(国交省に依頼)4月17日20時発送
タカキベーカリー 5,000食(国交省に依頼)4月17日14時発送

2、カップ麺 50,400食
日清食品  50,400食(国交省に依頼)4月17日13時30分発送

3、おにぎり 11,000食
炊飯協会  11,000食(自社調達トラック)
のぼる    2,500食(自社調達トラック)17日13時到着
どんどんライス 5,000食(自社調達トラック)23時到着
ヨコヤマ    2,500食(自社調達トラック)18時到着
北九炊飯    1,000食(自社調達トラック)13時到着

4、パックご飯  29,840食
佐藤食品     20,000食(自社調達トラック)13/15時到着
神明        9,840食(自社調達トラック)13時到着

5、育児用調整粉乳(赤ちゃん用ミルク)1,368kg
日本乳業協会   1,368kg
ビーンスタークスノー 500kg(自社調達トラック)12時40分到着
森永乳業       388kg(自社調達トラック)12時40分まで
明治         480kg(自社調達トラック)12時40分まで

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熊本県が要請した支援物資の到着数量、輸送手段、到着時刻について

1、保存用パン(缶入り)3,432個
日興食品(佐賀工場)3,432個(国交省に依頼)16日中に南小国町、益城町に到着

2、保存用パン(長期保存)12,000個
イケダパン(鹿児島県・重富工場)12,000個(自社調達トラック)17日19-21時 佐賀県鳥栖センター到着

3、水 2リットル  60,000本
財宝(垂水第一工場)60,000本(国交省に依頼)発送準備中

4、アルファ化米 1,000食
尾西食品 1,000食(国交省に依頼)6時現地到着済み(熊本県民総合公園陸上競技場)
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<これまでのまとめ>
これまで配信した情報は次の通りです。Facebookでシェアして頂いたみなさま、ありがとうございます。(2016.4.18 18時57分現在)

第一弾(シェア1423件)3.11食支援の経験から必要な10か条「行政の方へ、現場の方へ、食品企業の方へ」(2016.4.16)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1089743814421209

第二弾(シェア108件)必要と思われる10か条「炊き出しおよび支援物資集積地点」(2016.4.17)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090328497696074

第三弾(シェア228件)熊本震災支援に必要な5ポイント「個人の方は物資を送らないで!水が必要な方ここへ!」(2016.4.18)
https://www.facebook.com/rumiide/posts/1090888477640076

(写真は、農林水産省が17日12日付で配信した支援食料リストと、3.11当時、トラックで被災地まで持参した自社の支援食料)

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熊本地震情報シェアお願いします(第三弾)個人の方は物資を送らないで!(2016.4.18 朝6時現在)

【熊本地震情報 シェアお願いいたします(第三弾)】

(Facebookで発信した第一弾は1,329件、第二弾は96件シェアしていただき、有難うございます)

3.11のときの食支援の経験と、熊本で被災している友人や、現場へ行った知人の方の情報をまとめて配信しています。

<追記 2016.4.18 朝8:32>
北村 良輔さんから情報頂きました。ありがとうございます!
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熊本市の近くでお水の必要な方へ!!
中央区出水8丁目の諏訪神社で井戸水が汲めます。

諏訪神社
〒862-0941 熊本県熊本市中央区出水8丁目31-24 諏訪神社
https://goo.gl/maps/ATJL6LbK3tt

東バイパス ナフコ交差点から北、400m
駐車場がないので自転車で来られるか、2人で車で来て1人が水汲み、もう1人が近くのナフコ江津店駐車場で待機、汲み終わって待機者に連絡、ピックアップが良いかと思います。
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今朝は5つにまとめました。
5 Tips of Disaster Relief Efforts for the Kumamoto Earthquake occurred on the 14th of April

1、個人の方は熊本へ荷物を送らないで
熊本県(県庁)が、熊本へ物資を送る手段が限られており、物資の受け入れができないので控えてくださいとアナウンスしています。

(昨日、2016年4月17日 日曜日付の情報)

http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15422.html?type=top

2016年4月18日14時20分追記
熊本県 2016.4.18発表 (状況は変わらず)
http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15422.html?type=top

ヤマト運輸にも、個人の方が支援物資を持ち込んでいるそうですが、断られ、「善意を踏みにじられた」と従業員に心無い言葉を浴びせて帰っていく人もいるそうです。

http://1kando.com/35006

郵便局や宅配業者が荷受けを制限していることや道路状況を考え、今は大口の荷物に限定したほうがよい時期と考えます。

2、サプリメントや栄養強化食品
震災直後はエネルギーが必要なので、おにぎりやパンなどの炭水化物で充足します。が、一週間以上、避難生活が長引いてくると、ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素が摂れないと、疲れや体調不良、口内炎や皮膚炎など、身体の調子がおかしくなってきます。実際、3.11のときも、4月に宮城県の避難所で栄養不足が発生していました。

また、水分が充分に摂れないこと、トイレをがまんしてしまうこと、食物繊維が摂れないことから便秘になる人も多くなります。
非常時こそ、サプリメントや栄養強化食品を活用して頂きたいです。これらを商品群として持っている企業の方、支援を検討いただければと願います。

3、メディアの方へ
3.11のときもそうでしたが、マスメディアで取りあげられる地域は目立つので支援(寄附金や物資)が多く集まりやすく、そうでない地域は注目されず、支援も薄いという状況がありました。

最初の地震の震源地から南へ15kmの、熊本県甲佐町で避難している越智 新さんによれば、甲佐町はメディアでほとんどとりあげられないそうです。田原(たばる)地区は、甚大な被害が出ているそうです。避難所には1,000人ほどいらっしゃいます。
移動手段があれば、このようなメディアに取りあげられない地域にも注目してあげていただきたいです。

<越智さんが発信している、現場で求められている物資>
水・食料・赤ちゃん用おむつ・トイレットペーパー・赤ちゃん用離乳食・赤ちゃん用ミルク・女性生理用品
【追加]
・ブルーシート・・屋根瓦が落ちた家屋等に応急処置で必要です。
【4月17日追加】
・風邪薬
・手指消毒用アルコール
・おしりふき(赤ちゃん用)
・紙皿(平皿)
・紙皿(深皿)
・紙コップ
・ゴミ袋(黒)
・ゴミ袋(透明)
・ブルーシート
・歯ブラシ
・歯磨き粉
・石鹸
・ハンドソープ
・紙おむつ(大人用)
・割り箸
・スプーン

4、全国の行政の方へ
都道府県内の事業者には、東京都が帰宅困難者対策条例で施行したように、従業員が3日間過ごせるだけの備蓄を努力義務として課して頂きたいです。(すでに実施している行政もあると思います)

東京都(都庁)帰宅困難者対策条例(2013年4月施行)
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/…/…/000/536/jyoureirihu.pdf

今回の熊本での備蓄の不足を見ていると、県内で3日間分の備蓄をしていたのか、疑問です。(熊本の行政の方が徹夜で対応しているのは存じ上げているので、これは批判ではなく、今後のより良い対策を考えての提言です。)

もし3日間分備蓄をしていたのであれば、14日の夜に発災し、15・16・17日の3日間分は持ったはずだからです。3.11のときには被災地域は500kmに及びましたが、今回は、九州全域で地震が発生しているものの、避難している方は11万人、エリアが3.11よりは集約されています。

おにぎりに1時間並んだ 救援物資、避難所に届かず(朝日新聞 2016.4.18付 午前5時1分)

http://digital.asahi.com/articles/ASJ4K6DX3J4KTIPE02P.html

また、3日分の備蓄をするのに加えて、大地震発生を想定した行政の訓練も日頃からして頂きたいです。私が食品企業勤務のときには、異物混入や火事発生を想定し、全部署のトップが集まり、実際に動く訓練がありました。今回、熊本市の方が「初めての事態で混乱している」と答えていますが、日頃の訓練が無かったのだと思われます。

5、お寺など宗教施設・宗教者の連携活動の紹介
全国のコンビニは50,000店舗ほどですが、お寺は78,000以上あります。3.11のときにも、避難所として、食料の提供者として、大きな役割を果たしてくださいました。滋賀県の浄土宗のお寺は、400以上が協力して7トンのお米を集め、東北の被災地へ寄付してくださいました。

宗教者、宗教施設での活動が始まっています。

宗教者災害救援ネットワーク
https://www.facebook.com/FBNERJ/

未来共生災害救援マップ
http://www.respect.osaka-u.ac.jp/map/

大阪大学大学院教授で宗教学者の稲場 圭信先生は、3.11の被災地を廻られてきただけでなく、今回の熊本にも行かれて、情報を発信されており「宗教施設でも食料と水の備蓄を」と呼びかけていらっしゃいます。下記に投稿を引用させて頂きます。
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熊本地震に加えて、大分でも大地震。16日未明の本震で状況は一変。熊本のコンビニから食料、飲料はなくなりました。状況は刻々と変化していきます。救援活動がまず1番。それはそうだが、被災され、飲料・食料がない避難所も多数という昨日の状況。現地に緊急物資が向かっています。しかし、今、小口の食料・物資を宅配会社などに頼むのは混乱のもと。緊急物資の配送手段、現地の道路事情も鑑み、大口の物資だけにするべきです。
災害ボランティアを控えるようにとの社協の方針ですが、新たな被害を警戒してのこと。NGOや団体で自己責任で動けるところは、現地で活動しています。
今回も流通備蓄では対応できなかった。東日本大震災の教訓がいきていない。指定避難所だけでなく、各自、地域の自主防災組織、宗教施設でも食料・水の備蓄を。
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写真は3.11支援のときのものです。文書は、熊本市内に設置された、外国人向け避難所についてのお知らせです。日本語と英語を下記に貼り付けます。

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Kumamoto International Center has opened its facility as an emergency shelter for the earthquake. The service is in Japanese, English and Chinese for now. They are still arranging with Muslim, Bangladesh, Filipino and Korean community leaders. For more information for the shelter and the earthquake, call at 096-359-2121
熊本市国際交流会館に、外国人向けの避難所が設置されました。日本語、英語、中国語で対応中です。(他の言語はいま調整中)情報が必要な方は、096-359-2121へお電話ください。

The Japan Times
“Desperate race on to find Kyushu earthquake survivors; death toll at 42”

http://www.japantimes.co.jp/news/2016/04/17/national/hunt-grows-survivors/#.VxQHCas1bWE

Iderumi

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支援物資仕分け201104

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熊本地震で必要な情報あればシェアお願いします(第二弾)

【熊本地震で必要な情報あればシェアをお願いいたします(第二弾)】

3.11当時、食品企業の広報室長として、被災地へ食料支援の活動をしていました。被災地へは、震災1か月後、トラックで通い、現場を見てきました。その経験をふまえ、必要と思う食情報を10か条にまとめて発信します。(きのうの情報は4月17日9時半現在、Facebookで979件のシェアをして頂き、感謝申し上げます。)

1、炊き出しおよび支援物資集積拠点(2016.4.16現在)
http://bit.ly/1qNt4g3

2、「災害支援手帖」無料公開
3月に発売されたばかりの新刊書籍「災害支援手帖」(荻上チキさん著、木楽舎)が、著者と出版社のご厚意で無料で公開されています。また、東京都が作成した「東京防災」も無償公開されています。
http://bit.ly/1SdsSgW

3、炊き出しマニュアル
日本家政学会が制作した「炊き出し衛生マニュアル」(232円+税)。先月3月まで石巻専修大学学長だった 坂田 隆 (Takashi Sakata)先生が紹介されています。私も3.11支援のとき、坂田先生に、メディアで流れない、現地の生の情報をたくさん頂いていました。
http://www.jshe.jp/link/kaseigakkaibooklet2.pdf

4、16日(土)生活協同組合くまもとより、水とパンの支援
前田 昌宏 (Masahiro Maeda)さんが勤める日本生活協同組合の、生活協同組合くまもとが、益城町の避難所へ、昨日4月16日(土)、パン8,334個と、2リットルサイズの水2,880本を提供されています。前田さんのフィードには、3.11を経験された方が必要と考える支援物資がシェアされています。

5、16日(土)大塚製薬よりカロリーメイトの提供
熊本県上益城郡甲佐町で、ろくじ館館長を務める越智 新 (Arata Ochi)さんの情報です。越智さんのフィードを見ていただくと、甲佐町で必要とされる物資が列挙されています(ただし、個人でバラバラ送ると困ると思います。後述します)

6、行政からの支援
宮城県仙台市から、紙おむつや粉ミルク、衛生用品などが手配されました。また、栃木県小山市からも物資が送られています。すでに報道されている通り、政府は90万食を手配することを決定しました。

7、熊本市国際交流会館に外国人向けの避難所設置
サカイ 優佳子 (Yukako Sakai)さんに教えて頂きました。各言語での案内を、画像として貼り付けておきます。

熊本市国際交流会館に、外国人向けの避難所が設置されました。日本語、英語、中国語で対応中です。(他の言語はいま調整中)情報が必要な方は、096-359-2121へお電話ください。

Kumamoto International Center has opened its facility as an emergency shelter for the earthquake. The service is in Japanese, English and Chinese for now. They are still arranging with Muslim, Bangladesh, Filipino and Korean community leaders. For more information for the shelter and the earthquake, call at 096-359-2121

8、食品企業の方へお願い
3.11のときには農林水産省(霞ケ関の本庁)が1か月限定で、企業がどこに支援物資を送るべきか、司令塔と調整役をして下さっていました。今回、発災箇所が九州ですので、九州農政局もその役割を果たしてくださると思います。

水に関しては、昨日も発信した通り、飲料水を製造している工場がありますので、もし関係者の方見ておられたら、ぜひ協力して頂けると有難いと思います。飲料水の類いは重量が大きいため、できる限り近隣から支援してあげて頂きたいです。

水が不足している時にはラップが役立ちます。お皿や食器にラップを敷いて、使い終わったらはがせば、洗う水を大量に消費する必要がありません。

9、今は個人の行動を控えたほうがいい理由

1)道路が寸断されている
いま新潟県から、公共道路を復旧するための専門家が現地に向かっています。あちこちで道路に激しい凹凸が発生しており、渋滞を招いています。道路も通れないところが多々あります。

2)緊急のけが人・病気の方のため
福岡県の姫野病院など、遠方の病院に運ばれている方がいらっしゃいます。命に関わる方もいらっしゃるはずです。そのような緊急運送のためにも、緊急でないものの運搬は控えたほうがよいです。

3)10万人以上の避難者
1カ所の避難所で1000人以上いらっしゃるところに、個人が送った程度の食料では間に合いません。その規模に間に合わせるためには小ロットの荷物がどれほど必要か。行政の方も、どなたにも配れず、困惑するだけです。

宅配も郵便も普段と同様には送ることができない状況です。

4)仕分けしないで送る方がいる
3.11のときもそうでしたが、個人の方からの支援物資は、食料も衛生用品も衣類もすべて混在しているものが非常に多くありました。これらをそのまま送ってしまうと、ただでさえ大変な被災地の方が仕分けの作業をしなければならなくなり、かえって迷惑です。

5)社会福祉協議会が「個人のボランティアを控えて」と呼びかけ
ここ数日、現地の方や全国社会福祉協議会が「個人のボランティアは控えて」と呼びかけています。上記のような理由や、受け入れ体制が整っていないこと、個人で自律できない人が押し寄せても現地が混乱するだけだからです。これだけ呼びかけても無理やり行くというのは、自己満足か、メサイアコンプレックス(救世主コンプレックス)の方と言わざるをえません(単に自分が満足したいため。現地に行ったという実績を作りたいため??)

やらない配慮も必要と思います。

10、熊本県内の事業者が3日間過ごせるだけの備蓄 今後検討ください

3.11後、東京都(都庁)では、2013年4月、東京都内の事業者が、全従業員が3日間過ごせるだけの水と食料を備蓄するよう、努力義務が課せられました。

今回、もし熊本県内でも、そのような努力義務が課せられていたら、発災直後(14日夜)から3日間(15、16、17日)の水と食料は、充分行き渡らせることができたのではないでしょうか。3.11のときの広範な被災エリアに比べて、避難所の方のエリアは同じ箇所に集まっています。発災直後から足りなくなっている、ということは、東日本大震災の経験をふまえた充分な備蓄をしていなかったということではないでしょうか。

東洋大学は、東日本大震災の経験を記録にまとめています。もう5年が過ぎて、人々が忘れかけていたかもしれませんが、これを機に、行政としても、いざというときの備蓄を真摯に考え、実行して頂きたいと願います。

東洋大学 東日本大震災1000日の記録
http://www.toyo.ac.jp/site/pppc/40508.html

(写真、文章は、外国人向け避難所の各言語での案内。炊き出しの風景は、熊本県の越智新さんからの提供。トラックの荷下ろしは、私が3.11の1か月後、石巻専修大学へトラックで自社製品23万9700食を持っていったときのもの)

追記(2016.4.17 12時)
災害時に女性用生理用ナプキンが不足しているとき
使い古しのTシャツとレジ袋でしのぐことができます
小山田 貴子 (Yoshiko Oyamada)さんのブログより情報頂きました。小山田 光正 (Oyamada Mitsumasa)さん、ありがとうございました。
http://ameblo.jp/sunny365/entry-12150879579.html

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3.11の食の支援の経験から、熊本地震で必要と思われる食支援情報10か条

【熊本地震で必要と思われる方へシェアお願いいたします】3.11の食の支援の経験から、必要と感じたことを10か条にまとめました。

10 Tips of Support for the Kumamoto Earthquake occurred on the 14th of April

1、行政の方は「平等」を原則に動いていらっしゃると思いますが、避難所の人数と、届いた食べ物の数とが多少ずれていても、食の細い方(子どもや年配の方)へあげる量を少なくするなど、融通をきかせて頂きたいです。3.11のときには、多少ずれていると「平等じゃないから配らない」で放置され、次に来たら食べ物がだめになっていることがありました。

2、現地の方、アレルギーを持っている方に加工食品をあげるときには、特に次の義務表示7品目に注意してあげてください。

卵、小麦、乳・乳製品、落花生、そば、海老、かに

他にもアレルギーがある方は注意してあげて頂ければと思います。以下は、アレルギー任意表示の原材料です。

あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

3、外国籍の方が現地にいらっしゃるかもしれません。日本在住者は大丈夫と思いますが、たまたま熊本を訪れていて被災した方がいたら、現地で外国語できる方、サポートしてあげて頂きたいです。異国で言葉がわからないのはとても不安です。加工食品なども、彼らは表示が読めませんので、教えてあげて頂ければと思います。

4、私の友人も家族ごと避難所に入ったそうです。炊き出しが始まっているとのことでした。炊き出しは、日頃から食べ慣れているもの(おにぎりなど)がお勧めです。

5、サプリメントや栄養補助食品の企業の方へ、常時より非常時には特にサプリメントが役に立ちます。支援食はおにぎりやパンなどの炭水化物に偏りやすいです。そのため、避難して、ある程度の日数が経過すると、ビタミン・ミネラル・食物繊維の不足で、口内炎や皮膚炎などが発症する可能性が高まります。

今後、日数が経過して、もし支援物資としてサプリメントを提供して頂ける機会がありましたら、近隣の工場や支社から支援してあげて欲しいです。その場合、一社ごとに現地に送ると混乱します。今は現地は支援物資を受け入れていませんので、九州農政局に相談して頂けるのがよいのではと思います。

(3.11のときには、農林水産省が、食品企業400社ほどと被災地との仲立ちになり、どこへ何ケース送ればよいのかの司令塔になっていました。もし、他にお勧めの相談窓口を知っている人がいらしたら教えてください)

http://www.maff.go.jp/kyusyu/press/kikaku/160414.html

6、5に同じく、パンやおにぎりなどの炭水化物が続くと、ビタミンB群などの不足により、皮膚炎や口内炎、また食物繊維や水分不足で便秘などが発生します。栄養素が強化された食品を持っている企業の方は、省庁など、関係行政に相談の上、支援してあげてください。

7、今後、必要な時期が来れば、飲料水のペットボトルの支援もあれば助かると思います。(水は重くて配送コストがかかるので、近隣で賄って欲しい。今はまだ送らなくてよい)

8、支援物資を箱詰めして送ろうとしている方へ、現地では、まだ受け入れ体制が整っていないため、まだ送らないでください!とのことです(毎日新聞報道参照)(2016.4.16早朝現在。今後、状況が変わる可能性があります)

今後、現地で必要となり、送る場合は、食料品と他の品物(衣類や衛生用品など)を混ぜて送ると、被災した地域の方が仕分けしなければならず、負担がかかります。食料品なら食品だけで送ってください。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160415-00000135-mai-soci

9、ボランティアへ行こうとしている方へ、8と同様、ボランティアも今は受け入れ体制が無いので、行かないでください、とのことです。食事や寝泊まりする場所など自己管理できない人が押し寄せると、現地が混乱し、かえって迷惑します。(2016.4.16 早朝現在。今後、状況が変わる可能性があります)

10、ネット募金、きのうご紹介した募金がインターネットからできます。Yahoo!は、たまったTポイントやクレジットカードからも手軽に募金できます。きのうは5万人台でしたが、9万人台まできました。

 http://donation.yahoo.co.jp/detail/1630023/

他にも、各NPOが、ネット募金の受付をきのうから始めています。
以上です。

これは2016年4月16日早朝に書いたものです。

被災した地域の状況や必要な物は、今後、どんどん変化していきます。

現地に近いところから発信されている情報を、引き続き、着目していきたいと思います。

(写真は3.11支援のときのもの。当時、ボランティアセンターが設置された石巻専修大学へ、自社製品としてトラックで持っていった支援物資をおろしているところ。震災の翌月です。支援物資の仕分けや詰めるボランティアもやりました)

Kumamoto International Center has opened its facility as an emergency shelter for the earthquake. The service is in Japanese, English and Chinese for now. They are still arranging with Muslim, Bangladesh, Filipino and Korean community leaders. For more information for the shelter and the earthquake, call at 096-359-2121

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書籍『フードバンクという挑戦 貧困と飽食のあいだで』(大原悦子著・岩波現代文庫)

大原悦子さんの著書『フードバンクという挑戦 貧困と飽食のあいだで』(岩波書店)が、2016年3月16日、岩波現代文庫として出版されました。

単行本は、韓国語に翻訳されて、韓国でも出版されています。

ここで、大原悦子さんのプロフィールをご紹介します(書籍『フードバンクという挑戦 貧困と飽食のあいだで』の奥付より引用)

ジャーナリスト。
1958年東京生まれ、津田塾大学国際関係学科卒業。
1982年、朝日新聞社に入社。
東京本社学芸部記者として文化面などを担当。
在職中にハーバード大学ケネディ行政大学院修士課程修了。
1999年、フリーに。
著書に『ローマの平日 イタリアの休日』(コモンズ)
訳書に『ソウル・トゥ・ソウル』(朝日新聞社)

現在は、津田塾大学ライティングセンター特任教授として、「書く」ということを母校の学生さんに指導していらっしゃいます。

単行本が発行されたのは2008年の夏。まだ、フードバンクが日本各地に少しずつ誕生しはじめた時期です。

あれから8年。

2011年には東日本大震災も発生し、フードバンクを取り巻く状況が大きく変わりました。

今回、発行された文庫本では、p189〜212まで、「フードバンク その後、そしてこれから」と題し、大原悦子さんの直近の取材による最新情報と大原さんの思いが書かれています。

単行本と文庫本が発行される間に、私の立場も変わりました。

2008年には食品メーカー、日本ケロッグの広報室長でした。

2011年9月には、日本初のフードバンク、セカンドハーベスト・ジャパンの広報室長になりました。

今は(株)office 3.11の代表として、全国で「食品ロス」に関する講演や啓発活動に取り組んでいます。

私は、3Rの原則をもとに、まずは「Reduce(廃棄物の発生抑制)」の活動を第一に優先して取り組みたいと考えています。

これから先の8年で、日本は、どう変わっていくのでしょうか。

今回出版された文庫本で印象的だったのは、大原さんが、各フードバンクや行政をあらためて取材されていたことです。

ジャーナリストでいらっしゃるから当然といえば当然なのですが、中でも、群馬県太田市を取材されていたことに驚きました。

私も、いつか取材したい、と思っていたところだからです。

大原さんに先を越されました(笑)

群馬県太田市は、全国でも珍しく、行政(市)が主導してフードバンクを立ち上げています。

私がそのニュースを知ったのは、昨年9月ごろだったでしょうか。

全国紙の報道を通してのことでした。

昨年秋からの講演では、パワーポイントに「最新の(フードバンクの)動き」として、必ず冒頭で群馬県太田市の取組を紹介してきました。

私の講演を聴いてくださった方が、「太田市って、先進的な市らしいよ。」「フードバンクだけじゃなくて、いろんなことを、積極的に取り組んでいるんだって」と話してくださいました。

確か、昨年の11月か12月でした。

地方の新聞社の方が教えてくださったと記憶しています。

そんなこともあり、群馬県太田市には注目していたのでした。

それより先に、先月、京都市には取材に行っておりました。

こちらも「全国初」で、食品ロス削減の数値目標を決め、平成12年に10万トン近くあった食品ロスを、現在、6.7万トンまで削減をはたした、ということで、注目していた行政だったのです。

京都市は、環境問題に意識が高いと同時に、観光都市でもありますので、ハラル(イスラム教徒の決まり)についても進んでいます。

先月2月、食品ロスと同時に、ハラルについても京都市を取材したところでした。

率先して、現場に足を運ぶこと。

この重要性は、3.11の東日本大震災でも実感しました。

現場に足を運んだ者にしかわからないことがあります。

マスメディアの報道には、必ず、報じた者(あるいは組織)のフィルターがかかっています。

やはり、自分で足を運んで確かめること。

自分の五感を駆使して感じ、それを、自分の言葉で感じること。

大原さんのご著書を読んで、そんなことを感じました。

来月、大原さんにお会いできることを楽しみにしています。

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