「私以外 私じゃないの♪」という歌がラジオで流れると、DJの方が「当たり前」とツッコミを入れるのをときどき耳にします。
当たり前なんだけど、この歌詞はとても深い。
わたしじゃないわたしで生きている人が多い。
3.11以降、自分を含めて強く感じます。
演じている人。
自戒を込めて言うと、演じている人の特徴は
1、(取り組んだその物事が)長く続かない。ポーズだから。
2、こころの底からやっていないので愛情が感じられない。
3、自分の使命として取り組んでいないので説得力がない。
4、なぜそれをするのか?と問われたとき、その「なぜ」がない。
5、(その物事を)楽しんでいない。
もちろん、生活がかかっているから変えられない人も多い。
社会的地位や給与を失いたくないから演じている人も多い。
その「社会的地位や給与が高い自分」が自分そのものならいいが、自分じゃないのにかじりついている人もいる。コンプレックスは誰もが持っているものだけど、固執する人は、コンプレックスが過剰に強い傾向にあるのを感じる。
自分の命というものを考えたきっかけは、
10代のときに父親が亡くなったこと。
誕生日である3.11に、多くの方が亡くなったこと。
最近だと、新幹線の事件に巻き込まれて女性が亡くなったこと。
その女性が新幹線に乗るときFacebookに投稿した最後の書き込みを読んだ。
「これまでの平穏無事のお礼参りに伊勢神宮へ伺います」
言葉は、その人が考えていることを如実にあらわす。
日々の言葉は、自分が死んでも残る。
自分の言葉は、いま自分が死んで残ったとしても恥ずかしくないものだろうか。
生きている今、ほかの誰でもない、自分にしか残せない言葉だろうか。
「人生 Life」カテゴリーアーカイブ
Facebookへの投稿、88名シェア、850名以上のいいねに驚き
先日の投稿(くれくれ星人)、Facebook上では予想だにしなかった反響に驚いています(88名シェア、850名以上のいいね。添付サイトがシェアされ、投稿文章がシェアされないFacebookの仕組みはちょっぴり残念)。
内容そのものより、言えない気持ちを抱えて生きることへの共感があったのかもしれません。
自分の気持ちに蓋(ふた)して生きている人、理不尽な思いを抱えながら働いている人、人にどう見られるかを気にして生きている人が多いのかもしれない。そう感じました。
社会で生きていく上で廻りと調整することは必要だけど、あまりにそれが過ぎると、自分が自分ではない生き物になってしまう。世界で一つだけの命。それでいいのかな。
自分の半生を振り返り、心の底から沸き上がる思いや感情に素直に従って生きるのがいいと感じます。それが、表面的には体裁がよくなかったり一時的には損に見えたりしても、結果的には、そのほうが自分にとって心地よい人生に繋がると思います。
思いがこころのバケツから溢れ出てきたとき、それを言葉に紡いで伝えると、相手への伝わり方が違うと感じます。
自分の命や生きざまを こころの底から大切にする。それを言葉にし、相手に伝わるように届ける。
(写真は今年5月イタリア・ヴェネツィアで撮影したもの)My post on the 28th of June got 850 likes and 87 shares. The photo was shot at Venezia, Italy last May
「スイカの女」年800万トン、もったいない 食品ロス
ちょうど一年前の7月12日。
新聞の朝刊を開いた私は目を見張った。
そこにはでっかいスイカを抱え、大口開いて高笑いする女がいた。
私じゃないか。
身に覚えはあった。
前の日、広報を務めていたフードバンク宛に食品ロスの取材があった。
翌日には記事にしたいと言う。
広報10年以上もやっていれば、
メディアの習性はなんとなくわかってくる。
「今日の夕方、流したいんです」
「お忙しいところ、ほんとすいません」
(すまないなんてちょっとしか思ってないだろ)
と心の中で悪態をつく。
そうは言いながら、できるだけ応えてあげたい。
広報として、せっかくのメディア露出のチャンスも掴み取りたい。
この日も、フードバンクに届いている食品を「何か見せてください」と、駆けつけたカメラマンに言われた。
倉庫、冷蔵庫、一通り説明した。
冷蔵庫にスイカがあった。
これを出して、両手で抱えて見せた。
これが過ちだった。
まさかあんなふうに載るなんて。
人生の汚点だ。
電話とメールでやりとりした記者の方に御礼のメールを出した。
返信には、取材に協力した御礼とともに
「すいかをお持ちの写真、社内で激賞でした」
とあった。
うそやろ。
「大変なお仕事を笑顔でこなされている井出さんに、あらためて敬意を表します」
世の中って、面白い。
「バッチリ決まってるだろ」と自画自賛した写真が、人から見たら、鼻持ちならないものだったりする。
逆に「こんなん、一生の恥やわ」と思った写真が、まわりの人に親しみをもたらしたりする。
昨晩、ある方が主催して下さった7人の会に参加した。
一番乗りして、次に来た方と名刺交換した。
あっ!
すぐに思い出した。
あの記事を取材してくださった方だ。
たくさんの取材を受けてきて、印象に残る記者の方がいる。
そんなお一人だった。
取材は電話とメールだったので、まさに初対面。
「あ、すいかの方ですね」
「すいかの人」って初めて言われた。
「○○の人」と評されるとき、それが集約されればされるほど、エッジが立っているのだろう。
でも、「○○」がバラエティに富んでいるのも、また、いい人生なのかもしれない。
(新聞は東京新聞 2014年7月12日付 27面、担当してくださった記者は
篠ケ瀬 祐司さんです。ご快諾をいただいて、新聞の名前と記者のお名前を公開させていただきます。篠ケ瀬さん、ありがとうございました!)
I appeared on Tokyo Newspaper issued on July 12th, 2014 – as a PR person of a food bank in Tokyo
Last night attended a drinking party and met a journalist who was in charge of this issue – “Food Loss in JAPAN – 5 to 8 million tons per year ”
ビジョンについて
「将来こうなる」と思い描いていたその通りに実現した人って、どのくらいいるのかな。ある面談で問われた「確固たるビジョン(とは何か)」に違和感がぬぐえない。自分の将来を真摯に考え、もやもやした迷いが生じ、そこに光明を見出したいからこそ、転職や起業や留学や進学など、リスクをとってでもチャレンジしようと考えるのではないだろうか。青年海外協力隊にチャレンジする人が、2年経った帰国後の自分の姿を微に入り細に入り描くことができるだろうか。少なくとも私はできなかった。でもチャレンジする人は、ディテールは描けなくても、漠とした自分の方向性(ベクトル)や軸は描いていると思う。当時、私は5歳から好きだった「食」の分野へ方向転換したいと願い、何らかの分野で(他の隊員のように)プロフェッショナルになりたいと考え、企業を辞めて参加することで、自分の志向と適性に合ったキャリアにすこしずつ近づいてきた。つもりである。ビジョンを語ることを否定するのではない。細かいビジョンを決め込むのと、大枠の方向性(ベクトル)を決めて進むのと、どちらがいいのだろう。人生、ハプニングはつきものである。細かいことを計画してもその通りになどいかない。人生すべてを自分の意のままにコントロールできるものと考えるのは傲慢ではないか。ビジョンを細かく決めその通りに進むことが優秀な人生なのではなく、ハプニング ー挫折や失敗や不合格や身内の死・・・ー に遭遇しても、思い通りにいかなくても傷ついても、不遇をかこつことなく、柳のようにたおやかに生きる心身と行動力を持つことのほうが大切ではないだろうか。ちなみに私が高校生のとき思い描いた自分のビジョンは「田舎の小学校の給食のおばさん」だった。実現はしてないけど、「食」の方向に進んできたことには違いない。(写真は先月、イタリア・ヴェネツィアで撮影したもの)Is it important that I clarify a vision?
7月24日(金)午後 奈良女子大学でキャリア講演
6月21日(日)内閣府主催 第10回食育推進全国大会 10:00-12:00の「食品ロス」ワークショップにお申し込み頂いたみなさま、ありがとうございました。25名さま限定ということで、参加できる方が決定し、事務局から随時お知らせがいくと思います。
なお、今後の予定として ( Give a lecture )
7月3日には東京都足立区の中学校で講演、
7月10日には埼玉県北本市で食生活に関する講演、
7月24日には奈良女子大学でキャリアの講演、
7月28日には埼玉県学校給食会での講演が予定されています。
Japanese version
http://www.office311.jp/lecture.html
English version
http://www.office311.jp/eng/lecture.html
7月24日(金)の奈良女子大学の講演は、
どなたでも参加して頂けるそうです。
また、一方的に聴くだけではなく、パネルディスカッション形式として参加し、発言して頂けます。ぜひどうぞ!
いまの案は下記の通りです(仮)。
————————————————————
奈良女子大学 キャリア開発支援本部主催
13:00~14:30
「ワークスタイルセミナー」:キャリア開発支援本部主催(生き方全般について)
14:40~16:10
「グローバル社会と女性の専門性」ディスカッション社会生活環境学専攻博士後期課程対象
(他専攻やポスドクの参加も可)
16:20~17:30
「企業就職のち博士号のち本を書いたOG井出留美と語る会」:キャリア開発支援本部主催