東京大学大学院日記(19)

2013年5月9日、18時30分から20時10分まで、食の安全ゼミナール。

場所は農学部1号館8番教室(2階)。

講師は、内閣府食品安全委員会の機能性食品部会の代表でもある、清水誠先生。

テーマは「食品中に含まれる有害化学物質に対する生体の防御機能」

農学系にいても、食の出身者としては、やはり食の授業が面白い。

特に、食べることがバリア機能を高めるという内容が興味深かった。

人間、100%安全なものを食べ続けられるわけではないので、時には異物や有害物質を口から摂取してしまうこともある。

そんなときでも、物理的バリアや科学的バリアを用いて、人が安全に安心して生きられるための機能が腸内には備えられている。

かつ、人間が食べることで、食品に含まれる成分を活用し、バリア機能を高めることができるということ。

それを人々が知ることで、ますます「食べること」の重要性を認識し、生活の中でのプライオリティが高まると思う。

東京大学大学院日記(18)

2013年5月9日。

農学国際特論2。

13時から17時まで、すべて英語。

Plant Nutritionというテーマで、稲などにとって不足する栄養素があると成長が妨げられるということで、栄養学を専攻していた自分にとっては興味深い内容。

内容としてはかなり難しい。

亜鉛やリン、鉄、シリカなどを含有する肥料を用いて、稲などの成長によい効果を与える内容。

4時間近くの英語を聞き、専門用語を理解し、内容を把握するだけの力をつけておかないと。

 

東京大学大学院日記(17)

火曜日の6限目、食の安全ゼミナール。

食品企業の方をお招きするということで、株式会社明治の常務執行役員の方にいらして頂いた。

主に品質管理、安全性に関するお話。

企業の方が、忙しい中、現場で揉まれてきた内容を話してくださるのは大変有難い機会。

さすが、最高峰と言われる大学だけあり、名だたる一部上場企業の役員クラスの方が講師となってくださっている。

欲を言えば・・・

大企業の場合、今やインターネット上で、自主回収の話や、放射性物質の件などにどう対応したか、知ることができる。

私としては、そのような「危機」に際してどう対応したのか、そういうネガティブなところを知りたかった。

教科書どおりの素晴らしい面を言われても、私が広報だからか、どうしても裏を見たいと思うし、斜に構えた見方をしてしまう。

学部からそのまま上がってきた学生たちは、どう感じたのだろうか。

私が質問させて頂いたのは次の3点。

1、子会社に対する品質管理指導をどの程度の頻度でおこなっているのか(子会社が製造した製品で昨年回収しているため)

2、放射性物質の含有の恐れがあり、製品を交換した際、「情報開示が遅かった」「隠蔽」などの批判が見られたが、実際のところどうなのか。企業として反論があるならそれを伺いたい。

3、品質管理というのは、食品の無駄と表裏一体。おそらく「交換」(回収ではなく)した製品も、交換したものに関しては廃棄処分したと思うし、売れなかったものもそうだと思う。食品ロスに関しては、国が5省庁連携で取り組んでおり、各食品企業もフードバンクなどの工夫で取りくんでいる。農林水産省も、業界ごとに発生抑制の目標数値を定めているが、ロス削減の対応についてどういう対応をしているのか。

以上。

真摯にご回答頂けてありがたかった。

さらに欲をいえば・・・

ロスに関しては、牛乳やヨーグルトなどのいわゆる「消費期限」のものと、菓子・加工品など「賞味期限」表示のものとでは異なる。

前者については、廃棄せざるを得ないのは仕方がない。

ただ後者については、Reuseなどで活用の余地はあると思う。

その点について、さらに深くお伺いしたかったと思う。

 

東京大学大学院日記(16)

同じ大学でも、雰囲気が全く違うし、先生たちの印象も異なる。

受験した社会情報学より、農学のほうが、私には合う、と感じる。

おおらかな雰囲気。

ゆったりとしている。

キリキリしていない。

また、受験のときに提出する書類に関しても、それは言えていて、社会情報学は、ここまで出すか!ぐらい、出す。

農学は、「えっ?これでいいの?」という印象。

社会情報学で沢山出さされた後だったから、なおさらそう感じたのかもしれない。

受験のときに、学内で質問したときも、社会情報学のところはあまり親切ではなかったので、合格しないで良かった。負け惜しみかもしれないが。

自分に合ったところを選ばないと続かないし、実際にキャンパスに足を運んで、自分に合うあわないを見るのも重要。