東京大学大学院日記(17)

火曜日の6限目、食の安全ゼミナール。

食品企業の方をお招きするということで、株式会社明治の常務執行役員の方にいらして頂いた。

主に品質管理、安全性に関するお話。

企業の方が、忙しい中、現場で揉まれてきた内容を話してくださるのは大変有難い機会。

さすが、最高峰と言われる大学だけあり、名だたる一部上場企業の役員クラスの方が講師となってくださっている。

欲を言えば・・・

大企業の場合、今やインターネット上で、自主回収の話や、放射性物質の件などにどう対応したか、知ることができる。

私としては、そのような「危機」に際してどう対応したのか、そういうネガティブなところを知りたかった。

教科書どおりの素晴らしい面を言われても、私が広報だからか、どうしても裏を見たいと思うし、斜に構えた見方をしてしまう。

学部からそのまま上がってきた学生たちは、どう感じたのだろうか。

私が質問させて頂いたのは次の3点。

1、子会社に対する品質管理指導をどの程度の頻度でおこなっているのか(子会社が製造した製品で昨年回収しているため)

2、放射性物質の含有の恐れがあり、製品を交換した際、「情報開示が遅かった」「隠蔽」などの批判が見られたが、実際のところどうなのか。企業として反論があるならそれを伺いたい。

3、品質管理というのは、食品の無駄と表裏一体。おそらく「交換」(回収ではなく)した製品も、交換したものに関しては廃棄処分したと思うし、売れなかったものもそうだと思う。食品ロスに関しては、国が5省庁連携で取り組んでおり、各食品企業もフードバンクなどの工夫で取りくんでいる。農林水産省も、業界ごとに発生抑制の目標数値を定めているが、ロス削減の対応についてどういう対応をしているのか。

以上。

真摯にご回答頂けてありがたかった。

さらに欲をいえば・・・

ロスに関しては、牛乳やヨーグルトなどのいわゆる「消費期限」のものと、菓子・加工品など「賞味期限」表示のものとでは異なる。

前者については、廃棄せざるを得ないのは仕方がない。

ただ後者については、Reuseなどで活用の余地はあると思う。

その点について、さらに深くお伺いしたかったと思う。

 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください