日本ホテル協会 第81回 幹部育成セミナーで全国50ホテル100名の方々へ「ホテル・食品事業者における食品ロス削減 10の視点」講演

2016年7月26日、日本ホテル協会主催、第81回幹部育成セミナーで、北海道から鹿児島まで全国およそ50のホテル、約100名の料理部門トップの方々へ、「ホテル・食品事業者における食品ロス削減 10の視点」について講演をおこないました。(於:芝パークホテル、東京都港区)

この「幹部育成セミナー」は、毎回、受講対象部門を設定しているそうです。

今回は「料飲・調理部門」対象とのことで、料理長など、調理部門のトップの方々を中心にお話しました。

7月26日〜27日にかけて、6名の講師が90分ずつお話するという、密度の濃い内容です。

著名ホテルの執行役員、総料理長も講師として登壇されており、講師の中で女性はわたし一人でした。

食べ残しをリサイクルする、あるいは肥料・飼料を使ってできた豚肉や野菜を、またホテルの飲食で活用する・・・という「リサイクル・ループ」などの取り組みに関しては、参加ホテルのうち、15ホテルでなされていました(ホームページを拝見しました)。

食品メーカーのホームページと比較すると、「環境への取り組み」や「CSR活動」などに関しては、ホテルがすでに実行されていることを、もっと公式ホームページで打ち出していってもよいのではと感じました。

ホテル業界の方だけに講演するのは今回初めてでした。

このような機会をいただいたこと、有難いと思います。

ありがとうございました。

スポンサードリンク



食品ロス削減運動の長野県松本市、可燃ゴミ量減少(2011年 83,295トン→2015年 79,680トン)

京都市は、「食品ロス」を半減させるとして、数値目標を立てて活動していらっしゃいます。

長野県松本市も、食品ロス削減に熱心な自治体です。

食品ロス削減運動を始める前(2011年)には83,295トンだった可燃ゴミが、食品ロス削減運動を始めてからの2015年には79,680トンまで削減したそうです。

2016年7月20日付の西日本新聞でも報道されています。

以下、引用します。

————————
2016年7月20日付 西日本新聞朝刊

【耕運記】食品ロス削減 家庭でもできることを

食品ロス。まだ食べられるのに廃棄される食品を指す。西日本新聞の記事データベースでは、2001年3月に初めて登場する。農林水産省が公表した初の「食品ロス統計調査」で、結婚披露宴の料理のうち4分の1近くが無駄になり、一般家庭でも食べ残したり捨てられたりした食品の重量の割合が8%近くに上る、と伝えている。

 それから12年後の13年、国の推計によると、食品製造・加工の過程などで出る廃棄物は年間2797万トンに上り、このうち食品ロスは632万トン。同じ年のコメ収穫量約860万トン、食用の魚介類量622万トンと比較すれば、その深刻さが分かる。国民1人が1日当たり茶わん1杯分を無駄にしている計算になるという。

    ◇      ◇

 福岡県は6月末、食品ロス削減推進協議会を発足させた。経済的に困窮する家庭などに食品・食材を届ける「フードバンク」活動の普及・促進を図るほか、飲食店などの削減協力店登録制度などで県民に啓発していく考えだ。

 こうした取り組みは北九州市の「残しま宣言」、福岡市の「福岡エコ運動」など多くの自治体が既に展開している。ただ、市民一人一人の習慣や考え方が積み重なった結果がロスを生んでおり、一朝一夕に効果を生むのは難しい。

 例えば「賞味期限」の問題。缶詰やハム・ソーセージ類など、保存が利く食品について「一定の品質が保持され、おいしく食べられる期限」だが、弁当など傷みの早い食品に付けられ安全に食べられる期限の「消費期限」と混同されがちだ。

 環境カウンセラーの森本美鈴さん(66)=北九州市=は若い世代が賞味期限切れの食品をごみ扱いする様子に驚いた。「期限切れ」という言葉のイメージが先行し、食べられないと誤解して捨ててしまうのが習慣化している人も多く「いったん賞味期限を廃止してほしいぐらい」と語る。

 森本さんは「両方の違いをきちんと理解してもらうことが第一」と指摘。同時に表示に頼り過ぎるのではなく「自分の五感で食品の傷みを判断する能力を身につけることも大切」として教育の重要性を強調した。

    ◇      ◇

 福岡県の取り組みの一つに「食べ残しをなくそう30・10(さんまる・いちまる)運動」がある。食品ロス削減の先進自治体として知られる長野県松本市が発祥という。

 きっかけは、夜の宴席に出席する機会も少なくない市長の菅谷(すげのや)昭さん(72)が感じてきた思いだった。宴席では開宴して間もなく出席者が次々に席を移動する。結果、食べられることなく大量に料理が残る。「もったいない」と、食べ残しを減らす取り組みを市職員に指示したのが始まりだ。

 まずは庁内の宴席で最初の30分は席を立たないのがルールになった。担当課で検討を重ねる中で生まれたのが、お開き前の10分は自席に戻って料理を食べるというものだった。

 残った食事を「もったいない」と感じる人は多いはず。問題はそれを行動に移すかどうか。松本市はそれを運動に発展させ、今や全国に広がりつつある。

 実際どれだけ効果を生んでいるかは不明。ただ、同市の可燃ごみが、運動の始まる前年の11年が8万3295トンだったのに対して、15年は7万9680トンと減少したのは事実だ。

 家庭でも「もったいない」を行動に移すことは、今日からでも実行できる。まずは買い過ぎない、作り過ぎない、というあたりから始めてみてはどうでしょう。

=2016/07/20付 西日本新聞朝刊=

スポンサードリンク




廃棄カツ事件の責任の所在はダイコーとみのりフーズだけではない(毎日新聞 2016年7月19日付記事リンク)

食品流通に詳しい専門家、小林富雄先生の取材記事が毎日新聞2016年7月19日付に掲載されています。

http://mainichi.jp/articles/20160720/k00/00m/040/175000c

廃棄カツの問題は、ダイコーとみのりフーズの2社が「悪者」扱いされる報道が散見されました。

一般の方の認識もそうではないでしょうか。

ただし、あの事件は、360度全方向、われわれ皆に責任があると考えています。

プラスティック入りのカツをそのまま廃棄物処理業者に託した食品メーカーの責任。

過去何年間も、何度も監査に入りながら、ダイコーの不備を見抜けなかった行政。

一枚のカツの値段で五枚も買える、その不自然さを疑わないで買い続けていた消費者。

廃棄カツの事件を機に出版された書籍もあるくらい、大きな事件でした。

専門家の先生方は、皆、責任の所在が2社(ダイコーとみのりフーズ)だけではないことを認識しています。

誰もが自らの責任を問うべきと考え、こうして社会に発信し続けていらっしゃいます。

毎日新聞の記事を引用します。

以下
———————-
毎日新聞 2016年7月19日 22時37分(最終更新 7月19日 22時43分)

廃棄カツ横流し  食品の流通に詳しい専門家に聞く

小林准教授「食品ロス削減で再発防止を」
 「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県一宮市)の廃棄カツ横流し事件。この廃棄食品横流し事件の背景や再発防止策について、食品の流通に詳しい愛知工業大経営学部の小林富雄准教授(43)に話を聞いた。【林奈緒美】

 −−食の安全を脅かす事件が起きました。

 ◆背景には食べられるのに捨てられる「食品ロス」の問題がある。食品メーカーや小売り業界は消費者を神格化し、その反発を過度に恐れている。だから賞味期限前の食品も廃棄され、それが横流しされる事件が起きたのではないか。

 −−食品や小売り大手は廃棄食品を生ゴミと混ぜたり、廃棄現場に社員を立ち会わせたりするなどの再発防止策を講じています。

 ◆コストがかかりすぎるため、中小企業がこのような対策を強いられれば生き残れなくなる。「廃棄ありき」の再発防止策ばかり論じられている印象だ。

 −−どんな対策が必要ですか。

 ◆食品ロス自体を減らすことが重要だ。例えば生産や販売の量(ロット)をより細分化して管理すれば、異物混入などが起きた場合でも廃棄量を減らすことができる。スーパーの中には果物の棚に「天候不順で、酸っぱいです」などの説明をつけて割引販売する店もある。情報開示を徹底すれば、訳あり商品や、賞味期限ギリギリの商品でもニーズが生まれるはず。企業はもっと消費者とのコミュニケーションを大切にすべきだ。

 −−行政の課題は。

 ◆膨大な取引量を行政が監視するにも限界がある。これまで日本では廃棄食品を飼料や堆肥(たいひ)にする「リサイクル」に重きが置かれてきた。今後は食品ロス削減も含め、無駄を減らす「リデュース」の取り組みを強化すべきだ。消費者も食品に対する意識改革が求められるだろう。
—————-
以上

スポンサードリンク