2015年11月27日、平成27年度 神奈川県逗子市主催 食育講演会「世界と日本の食糧事情」で、国連WFP協会の方とともに登壇し、講演しました。
食品ロスは、世界で13億トン発生しています。重量ベースで生産量の3分の1に相当します。カロリーベースだと4分の1。
日本では、642万トン。(平成24年度、農林水産省)
そのうち、331万トンが事業者から、312万トンが家庭から発生しています。
食品ロスの一因となっている「3分の1ルール」。
賞味期限の期間を3分の1ずつに分けて、賞味期限の手前3分の1で「販売期限」が切れ、商品棚から撤去されます。また、メーカーは小売店に対し、製造してから賞味期限3分の1までで納品しなければ、返品・廃棄されてしまいます。
他にも「欠品ペナルティ」というのがあります。
メーカーが小売店に対して「欠品」を起こすと「ペナルティ(罰金)」を課せられるというもの。
消費者が、つい買いたくなる「期間限定」「数量限定」。
これも、季節ものなどは、その時期が過ぎるとロスになります。
たとえばクリスマス用の菓子・食品など。
フードバンクに勤めていたとき、お正月を過ぎると、売れ残りの数万円するおせち(冷凍)が寄付されてきました。
鏡餅もどっさり寄付されてきました。
季節商品や催事ものは、毎年、必ず製造・販売されます。
でも、ロスの観点からみると、ロスを生み出しやすいものなのです。
日本の食品ロスの半分が家庭から出ている以上、一人ひとりが当事者意識を持つ必要があります。
国民全員が、毎日、おにぎり1〜2個分を捨てている計算になります(ひとりあたり107グラムから170グラム)
食品の価格の中には廃棄コストも折込み済みです。
そのことを、意識する必要があります。
現在、世界人口は72億人程度ですが、2050年までに93億人を超えると言われています。
今の食料では確実に足りなくなります。
次の世代のために、また社会的に弱い人のために、
皆で減らす努力が必要です。
http://www.city.zushi.kanagawa.jp/syokan/kenkou/washoku-copy.html
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