東京大学大学院日記(45)

2013年6月18日、食の安全ゼミナール。

味の素株式会社の品質保証部の方の講義。

前職では、味の素さんが販売元だったので、懐かしい話もあり、初めて知る話もあり。

植物などに関する農学系の授業と比べて、食品企業の授業は、自分が経験しているだけに、質問が次々出てくる。

10数年のキャリアの蓄積は大きいのだと実感する。

東京大学大学院日記(44)

2013年6月17日15−17時、林直樹先生「撤退の農村計画」。

農学部7号館B棟231−232。

「日本人はどうしても職人芸になってしまう」という考えかたが面白かった。

「そこそこできる人を量産する」

これは、中国や海外の考え方。

とりあえずのレベルまで持っていって、まずは出す(e.g.発売する、など)。

これまでは「理想の姿を目指す」だったが、今後は「選択肢を減らさないことを考える」など、学生へのメッセージが面白かった。

質問もたくさん。

ある方がおっしゃっていた「リアルに(達成するに)はどうしたらいいか」というコメントに共感した。

このプロジェクトは省庁横断型。

ひるがえって日本の省庁を考えると、連携がとれない、とりにくい、とらない?

現実問題、どうするのか、という質問。

6限目は放射性物質に関する授業。

農学部1号館8番。

森田茂紀先生。

被災地における農業再生のデザインについて。

被災地での雇用創出は必要。

2年3ヶ月が経ったが、問題は山積。

被災地の方から、震災で儲かった会社の悪事を聞いた。

儲かり過ぎて困るので、使わなくてよいお金を使っているとのこと。

内容をすぐ書くと「デマだ」「噂にすぎない」という意見が出るだろうから、まずはエビデンスをつかむ。

そして、事実を公開する。

東京大学大学院日記(43)

2013年6月15日16時〜17時40分、エグゼクティブ・プログラム。

難波成任先生の「植物・昆虫・微生物の闘い」。

植物病原微生物の話。

先生が取り組んでおられる「植物のお医者さん」を増やす計画。

社会をこう変えたい、と考え、格闘される姿勢が素晴らしい。

東京大学大学院日記(42)

2013年6月13日、6限目、食の安全ゼミナール。

農学部1号館8番教室。

食の安全研究センター 関崎勉先生の「食品病原微生物と食の安全」を受講。

タイトルだけ見るとつまらなそうだが、ユッケや生レバー、焼肉屋の話に始まり、平成初期からの食中毒の歴史の変遷、ユーモアあふれ、かつ専門的なPower Pointだった。

大学院の講義は100分間なのだが、これが終了時刻の20時10分ぴったりに終わるという神業。

スライド18枚(表紙含)ということは、1ページ5分強という計算になるが、まさか1ページごとに時間測ってたわけはないし、素晴らしい。

毎回授業を受けるたびに思うが、自分も講演する立場だと、講義の中身はもちろん、講師として壇上に立つ先生の話し方やジェスチャー、資料の作り方なども見ているので、一粒で二度楽しめる感覚。

学部の時には一切なかった視点。

2013年6月14日、農学国際特論。

山川隆先生。

食の専門分野である自分にとって、植物の話を英語で聴くのはとても難しい。

レポートもあるし、がんばらなくては。

東京大学大学院日記(41)

2013年6月10日、18:30〜20:10、放射性物質に関する講義。

畜産と放射性物質に関して。

被曝した乳牛の、生殖能力や、子どもへの影響の有無、を検証した結果が興味深かった。

第二世代に関しては影響がなかったが、第二世代だけでなく、第三世代まで調べている最中とのこと。

福島県の子どもたちの中には、自分たちが結婚すること、子どもを産むことに懸念を示す子もいるという。

そのような悲しいことがなくなるように。