2017年11月28日 農林水産省ASEAN食産業人材育成事業の一環でミャンマー・イエジン農業大学で120分食品ロスの講義

2017年11月28日、農林水産省ASEAN食産業人材育成事業の一環で、ミャンマー・ネピドー(Nay Pyi Taw, Myanmar)のイエジン農業大学で120分の講義をしました。通訳してくださったのは、テッテッさんです。

今回、参加した大学は次の4つで、全部で42名です。

Yezin Agricultural University
Veterinary University
Co-operative University, Saging
Co-operative University, (地名わからず)

修士課程や博士後期課程の学生、社会人の学生もいらっしゃいました。受講態度は真摯で、難しい内容の講義でも懸命にメモをとり、一番後ろの座席でも、講師の言葉に耳を傾け、うなずいている学生もいました。そして、講義の後、本当によく質問をしていました。受講者のうちの4分の1ぐらいが質問しました。

また、指導する先生も、日本をはじめとする海外で学位を取得した方が多く、今回の講義に同席した女性の先生のお一人は、東京農工大学で修士号と博士号を、もう一人は東京農業大学で修士号と博士号を取得していました。

この農林水産省事業は、ASEAN諸国10カ国の大学へ、日本のフードバリューチェーンについて指導することのできる人材を講師として送り込み、大学で2週間のプログラムを実践し、受講するというものです。

今回は、農林水産省、イオンリテール、日清食品、キッコーマン、ヤクルト、日清食品、吉野家、NECソリューションイノベーター、三井住友銀行、ヤマトグローバルロジスティクスジャパンなど、27人の専門家が順番にミャンマーに入国し、それぞれの専門分野について講義をおこないました。

この2週間のプログラムで、私はたまたま「トリ」を務めました。

今年2017年の2月にはタイのカセサート大学で、6月にカンボジアの王立農業大学で、このプロジェクトの一環で、それぞれ180分間の講義をおこないました。

どの国の講義も、テーマとしては「食品ロス」。毎回、食品ロス削減のための商品開発をおこない、プレゼンテーションしてもらう、という企画にしました。

世界的な背景として、2050年までに世界人口が90億人を超え、食品が足りなくなるので、いまある食資源を大切に消費しないといけないこと。国連が、2015年秋のサミットで、「2030年までに世界の食料廃棄を半減させる」という目標を定めたので、ミャンマーも含めて、世界で食品ロスを減らさなければならないということを説明しました。

前半の講義だけではなく、ワークショップとプレゼンテーションをおこないました。今回は、ミャンマーの農産物を使い、日本向けに輸出するための農産物加工品を開発してもらいました。

ASEAN諸国すべてに言えることですが、吸収力や貪欲さが深く、素晴らしい。

今回の4グループは、それぞれ、バナナチップ、アスパラガスの缶詰、トマトの缶詰、バナナワインなど複数の商品を開発してくれました。

優勝チームはバナナワインのチーム。日本から持参した、パン・アキモト社のパンの缶詰をプレゼントしました。

ほかのチームはジャンケンしてもらい、ラムネ、コロロ(菓子)、エビ煎餅をプレゼントしました。

ありがとうございました。