『丁寧を武器にする』(小山進著、祥伝社)

小山進氏の著書『丁寧を武器にする』を読みました。

印象に残ったのは3つ。

ひとつめ。

小山氏は、「どうしたら自分のお店を持てるようになれますか」と、よく質問を受けるそうです。

そんなとき、

「自分の中の表現したい想いがあふれるほどになったときに、プロとして独立できるんやないかな」

と答える、と。

これは、逆を言えば、あふれるほどの思いがない人に独立はできない、ということかもしれません。

日々の情報発信にしても、あふれるほどの思いがないままに、惰性で情報発信していることも多いのでは。

ジャーっと、常に蛇口を開いたままにするのではなく、感情があふれ出んばかりになったとき。

強く「伝えたい」と思うそのことを発信すると、受け手のこころにつたわりやすいように感じます。

自分の本能にうそをついて生きている人、仕事している人は、案外多いと感じています。

これは、会社を辞めてから、よくわかるようになりました。

食品ロスの一因も、個人の感情に蓋をして仕事している人にあると感じます。

たとえば、個人としては「もったいない」と思っているけど、組織の看板を背負っている以上、それに蓋をして口を閉ざし、”仕事として”捨てている、など。

ふたつめ。

小山進氏の「エスコヤマ」が業界の中で評判になり、経営コンサルタントの方々が全国の経営者を集めてツアーを組み、見学に訪れるようになったそうです。

小山氏は、遠方からいらした方に、一生懸命に説明する。

すると聞かれるのはお金の話ばかり。

「この場所に店を創られた理由は何なんですか」

「この壁の絵、費用対効果的にはどうなんですか」

「こんなに次々と敷地を広げて店を作って、どれだけの利益を生み出してるんですか」

などなど。

小山氏は、それを聞いてガッカリされるそうです。

確かに、そういう人(=お金の話しかしない人)は多いと感じます。

私が会社を辞めたのは6年近く前(2011年9月)ですが、それ以降、そういうことをたずねる人は非常に多い。

逆に言えば、「喰えるか喰えないか」しか興味のない人もいる、ということです。

それはもちろん大事だけど、仕事って、それだけじゃない。

さみしいことですね。

Man giving bread to a small child. Charity concept.

みっつめ。

誰でも「自分商店」の店主だ、自分ブランドのオーナーだ。

という表現に共感しました。

日本は、組織に所属し、雇用される人が多いので、自分がオーナーであるという意識が希薄な場合もあります。

雇用されていようがいまいが、自分ブランドのオーナーは自分。

そんなふうに考える人が増えれば・・・

と思います。

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