熊本・大分地震から一週間経って 心しておきたい10項目

2016年4月14日に最初の地震が発生してから一週間がたちました。

心しておきたいと思うことを、自戒の念も込めて、10項目にまとめます。

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1、商売をしているところの近くに過剰に大量な支援物資を持っていかない

3.11で現地へ支援にとき、よく一緒にトラックに載せてもらっていた方から教えていただいた重要なことです。

現地の商売のじゃまをしないこと。

店舗や商店の営業がスタートしてきています。

スーパーや飲食店の近くに、大量の支援食料を持っていったり、炊き出しをしたりすると、商売のじゃまをすることになります。

支援食料や炊き出しは、あくまで、そうした手の届かないところ、地元の商売の邪魔をしないところを心がけたいです。

2、早稲田大学 平山郁夫記念ボランティアセンターの発信(2016.4.21)

早稲田大学が、学生に向けて呼びかけている情報です。

一部引用します。

『私たちがまず考えなくてはいけないことは、「被災された方々の生活が第一である」ということです。まだ、被災されたみなさんの生活状況が一定の落ち着きをみせないうちに、たとえ善意で現地に赴いたとしても、食糧や飲料水、交通手段、宿泊施設等の確保もままならず、結果として被災されたみなさんに迷惑をかけることになってしまうとすれば、著しい本末転倒です。』

『だからこそ、みなさんは、冷静に、そして状況を的確に判断してください。また、特に拙速な行動は慎むようにしてください。震災支援では、地震が起きた直後だけでなく、これからの長い時間にわたる復興の時期こそに大学生ボランティアがやれることがたくさんあります。』

詳しくはこちらに載っています。
http://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2016/04/21/1780/

3、避難所へ支援物資を取りに来られない方への配慮

すべての人が避難所で暮らしているわけではありません。

また、すべての人が、避難所に届いた支援物資を取りにこられる状態にあるわけではありません。

足が悪くて来られなかったり、疾病で来られなかったりする方がいらっしゃいます。

ペットや子どもが一緒だから、遠慮して避難所には入らない方もいらっしゃいます。

避難所に支援物資おろしたから一件落着ではない。

いわば「弱者」の状態の方への配慮が現地で必要です。

4、自宅避難の方への配慮

阪神淡路大震災や東日本大震災のときには、自宅避難者が避難所へ食べ物を取りに来ると、拒まれる、という事態もありました。家が残った者と、崩壊した者とで、「あの人は家があるのに・・」といった心情的なギャップが生まれてしまいます。

一部崩壊した自宅で避難している方が、避難所へ取りにいきづらい・・・という事態がもし発生しているなら、その方への配慮も必要と思います。

具体的には、3.11のときには、避難所だけでなく、崩壊したコンビニの跡地や、閉店してしまった店舗などで、青空市の無償版みたいな形で支援物資を配ったりしました。

そうすれば、自宅避難の方が、避難所暮らしの方に遠慮して物資を受け取ることができない・・・という悩みがすこし解消されます。

5、外国籍の方への配慮

忘れがちです。

熊本市内に、外国籍の方向けの避難所が開設されたという情報がありました。

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その後、報道されるのは、主に日本人だけ。

外国籍の方の情報はほとんど聞いていません。

日本へ旅行に来て、たまたま被災された外国籍の観光客の方は、無事でしょうか。

気になっています。

6、筋力が落ちるのでタンパク質が必要

3.11で被災された方が、「タンパク質が思うように食べられないのと、運動をしなくなってしまうから、筋力が落ちたのを実感した。特に階段を上るときに感じる」とおっしゃっていました。

どうしても炭水化物に偏りがちな支援食ですが、魚の缶詰など、タンパク質も提供されているのを拝見しています。

ごはんだけでなく、ごはんのおかずになるものも必要ですね。

味が濃いものだと、今度はのどが渇くので、場合によっては、プロテインなどの栄養補助の食品をうまく活用できるとよいかもしれません。支援物資としては少ないのでしょうが・・・

7、ビタミン・ミネラルの必要性

再三、申し上げていることです。

発災直後に必要だったエネルギーから、一週間経ち、二週間経ち、一か月経ち・・・と、そのステージごとに、必要とされる栄養素が変わっていきます。

微量栄養素であるビタミン・ミネラルが不足すると、体調不良や口内炎、皮膚炎などが発生します。

知人の会社が、支援をしてくださるとおっしゃっていました。

栄養強化の食品ものぞまれます。

8、食物繊維の重要性

7に共通します。

充分な食物繊維や水分の摂取がないと、便秘になります。

運動量も落ちているでしょうし・・・

新鮮な野菜や果物もとりづらい状況ですから、なおさらです。

私がシリアルの会社に勤めていたときは、食物繊維とビタミン・ミネラルが網羅されたシリアルビスケットを支援食として提供させていただきました。最初は22万800食。次に23万9700食。数は、はっきり覚えています。

9、支援を熱狂的に短期的にやって終わりにするのではなく、長く地道に続けていくという視点

マラソンで、最初から飛ばし過ぎている感があります。

長期化する可能性があるので、細く、長く、支援を続けていく必要があります。

今回の地震で、この一週間に2回も赴き、現場の生の情報を伝えていらっしゃる、大阪大学大学院教授で宗教学者の稲場 圭信先生の情報が役にたちます。

「外部からのボランティアではなく、熊本、九州のボランティアで足りるでしょう。人手よりもむしろ、中長期的な支援体制の構築が課題です。」

10、支援は自己満足ではない

「やること」で満足し、物資を持っていくことに終始している支援も見受けられます。

支援は、あくまで、被災した方の日常生活によりそうものでなければなりません。

早稲田大学の発信のリンクをいま一度はっておきます。
http://www.waseda.jp/inst/wavoc/news/2016/04/21/1780/

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熊本・大分地震から一週間経って 心しておきたい10項目」への4件のフィードバック

  1. こちらの投稿を拝見させて頂いて、学ぶことが多く今一度支援者としてどうすべきか考えさせられました。
    ありがとうございました。

    メディアもこれからを継続して報道して頂き、私たちの支援に対しての意識が薄れない様にしていく役割をになって欲しいです。

    発生直後に何かしなければ、とやきもきしましたが、これからですね。
    私がすべきはと感じております。

    専門的なことが分からない一般市民には正確な情報共有が本当に大切だと思います。

  2. 田口和代さま、はじめまして。記事を読んでいただき、コメントをいただいて、ありがとうございました。

    私も、3.11の支援活動がなければ、「現地の商売を邪魔しないように」という視点には気がつかないところでした。

    できる限り、手の届かないところ、社会的弱者を意識することが大切だと考えています。具体的には、疾病やけがなどで避難所に支援物資を取りにこられない方、避難所から遠く離れた陸の孤島状態のところにいらっしゃる方、日本語情報を入手することができない外国籍の方、子ども、など。

    報道も、どうしても被害の大きかったところばかりを繰り返し伝えますが、それ以外のところ・・・たとえば大分県や、震源地以外でも被害を受けているところなども情報を流してほしいと願っています。

  3. 一人称の自分目線
    二人称の相手目線
    三人称のみんな目線
    周囲の目も意識した行動と言動を心がけたいですね。
    夢中になるほど三人称を忘れやすくなりますし、win/winからかけ離れます。
    これを一言で言うと、子供の頃に学んだ「思いやり」と思いやりだと思います、

    • 佐野さま、コメントありがとうございます。
      わかりやすいメッセージですね。

      「悪い広報は、親バカ広報」
      「良い広報は、担任教師の広報」

      これは、企業広報の勉強会で、
      ある雑誌の女性編集長がおっしゃった言葉です。

      悪い情報伝達者(広報)は、「うちの子がね。うちの子が・・・」と
      うちの子(自分の会社・製品)目線しかない状態です。

      良い情報伝達者(広報)は、担任教師のように
      「この子は、ここがまだ上達の余地があるけど、
      この部分では最も優れている」といった、
      自分目線だけに偏らない
      全体を俯瞰して、客観的な情報発信をすることができます。

      私も、広報の講演を頼まれたときには
      この話をします。

      「みんな(三人称)」を忘れないようにしたいですね。

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