『お金を整える』市居愛 著 サンマーク出版

昨年から、半年間限定で、ある講座に通っています。

一緒に受講している方の中に、ファイナンシャルプランナー(FP)歴20年のベテランがいらっしゃいます。

彼女いわく、「お金のたまらない人は、冷蔵庫がパンパン」

「特に冷凍庫。冷凍食品をいっぱい貯め込んでいる」

とのこと。

そう言われてみれば、お金持ちの人の財布はスッキリしてて、逆に、お金のたまらない人の財布はレシートなどでいっぱいになっていると言いますよね。

最近、「廃棄カツ」問題で騒がれたとき、ある流通業界の専門家の方がラジオでこうおっしゃっていました。

「ダイコーやみのりフーズは、食べ物を食べ物として見ていなかった」

「10円玉・・・(食べ物を)金としてしか見ていなかった」

食べ物とお金って、かなり密接な関係があると思います。

でも、世の中に出ているお金の本って、私の知る限り、食べ物の話は一切出てこないんです。

不思議ですね・・・。

と思っていたら、

ようやく、お金の本の中に、食べ物の話が書いてあるものを見つけました。

マネーコンサルタントの市居愛さんによる、『お金を整える』(サンマーク出版)です。

著者は、31歳のとき、育児と仕事のストレスから身体を壊し、メニエール病を発症したそうです。

ちょうど同じ頃、リーマンショックの影響で配偶者の勤務先の会社も倒産。

二人の子どもを抱え、先が見えない不安の中、「お金の通り道」を整えることでお金が貯まり出すことに気がついたそうです。

本書は、その著者の経験をもとに書かれています。

私が興味を持ったところ・・・・

特に第三章(冷蔵庫を整える)の中から、いくつか引用してみますね。

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*一度(冷蔵庫に)いれてしまえば、買ったことすら忘れてしまい、同じものを2つ買ってきたり、腐らせて捨ててしまったり・・・・・これは、冷蔵庫のなかでお金を腐らせている状態です。

*冷蔵庫は、もはや物置になっていました。

*冷蔵庫の整え方、そのポイントは5つあります。これを実践するだけで、”自然に”買う食材の量が変わり、栄養バランスが整い、食費が減っていきます。

1、不要なものを捨てる

2、「一週間買い物リスト」をつくる

3、買い物は週に2回、曜日を決める

4、冷蔵庫の段ごとに食材の位置を決める

5、「足りない栄養コーナー」をつくる

*こうして1週間につかい切る量が決まっていると、料理をつくりすぎて捨てたり、食材を腐らせて捨てたりすることがなくなります。自然とゴミの量も減るわけです。

*食材や日常雑貨の買い物は、「週に2回まで」にすべきです。これは、ムダな買い物を防ぎ、食費を無理なく減らす私流のルールです。

*特売のチラシが入ったとしても、無理に買いに行く必要はありません。セールにつられてしょっちゅう買い物に行ってしまうと、結局はトータルの出費が増えてしまうものです。安いものを買いに行くのではなく、必要なものを買いに行くようにしてください。

*たいせつなことは、(冷蔵庫の)「奥までいれない」ということです。

*その結果、これまで月6万8000円だった食費が、なんと月5万3000円になったのです。毎月1万5000円の節約。年間にすると、18万円もの節約です。しかも、食べたいものを我慢するわけではなく、無理なく、節約することに成功したのです。
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私は、「食品ロス」を減らすための活動をしており、全国からの依頼を受けて講演する機会が多くあります。

日本で642万トン、世界で13億トン、まだ充分食べられるにも関わらず、捨てられている「食品ロス」が発生しています。

でも、大きい話をしても、”自分ごと”にはならないんですよね。

「それ、自分に関係ないじゃん」と思われたらそれでおしまい。

聞く耳を持ってもらうことはできません。

でも、本書のように、「冷蔵庫を整えるだけで、食費が年間18万円も節約できる!」と言われたら、どうでしょう?やってみたくなりませんか?

「食品ロス」という社会的課題を ”自分ごと”としてとらえてもらうためにはどうしたらいいか、という具体的な方策について、とても参考になる一冊でした。

私の専門分野は食品なので、特に第三章を熱心に読みましたが、第一章の「財布を整える」も、本を読んで、すぐにできる内容になっています。

今日から富山出張に来ていますが、この本の第一章を読んで、早速、財布の中身をスマートにすることができました(笑)

黒い財布の中から数十枚のカード類を白のSuicaペンギンパスケースに移しました!
  

中はこんな感じ。
  
下記の通り、章ごとにいろんな「整える」方法が書かれています。

本って、読んだだけで満足しておしまいになってしまう場合も多いですけど、こうして具体的に「行動」の変化にまで落とし込めると、自分の中で「改革」ができた感じがつかめて、気持ちいいですよね。

ぜひ、興味のある章から、パラパラッとめくってみてください。

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序章  お金には「通り道」がある

第一章 財布を整える

第二章 通帳を整える

第三章 冷蔵庫を整える

第四章 手帳を整える

第五章 借金を整える

第六章 お家を整える

終章  夫を整える
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