実は東京大学大学院の学際情報学府の志願を提出した後に、フィリピンへ出張する機会があった。
2012年7月。
余剰農産物であるオクラを救う仕事。
日本で決められた規格のため、たくさんのオクラが無駄になっており、それを救い、預かり、生活困窮者や栄養改善の活動に使うという内容。
そして、帰国したとき、「社会人で通うことができる大学院」を検索したとき、出てきたのが「東京大学 大学院農学生命研究科」だった。
あっ、そういえば農学があった!
農学を出しておこう。
そう思い立ったのが、確か締め切りの3日前ぐらい。(もう少し日にちがあったかも)
学部の卒業証明書や成績証明書はもちろん、大学院時代の修了証明書や成績証明書もすべて出さなければならない。
女子栄養大学大学院の教務の方には無理を頼んで、郵便局へ走っていただいた。本当にありがたい。
奈良女子大学は、あまりに遠く、予定があったので行くこともできず、教務に電話した。
滑り込みセーフ。
農学生命研究科には、直接、願書を取りにいった。
係の方には「日数が少ないので注意してください」と言われた。
受験は2012年8月。社会情報学と同じ時期に、別々の筆記問題、英語を受けたので、真夏に合計4回ほど受験した。
つまり、社会情報学の筆記、社会情報学の英語(TOFEL)、農学の筆記、農学の英語(TOFEL)。
今から考えれば、先生や大学関係者の方も大変だ。せっかくの夏休みの時期はゆっくりすることもできず、受験の対応をしなければならない。
そして、面接も同じく。
社会情報学の面接で打ちのめされていたが、農学は、考えてみれば、食と非常に関係が深い学科だった。
そういえば、自分のかつての博士論文は、ここ東京大学大学院農学生命研究科で実験した内容ではなかったか。
獣医学研究室で、腸内環境を調べて頂いたのだった。
社会人で面接を受けるのは3名。私は2番目。
面接室のドアを開けて面食らった。
(続く)