2016年7月20日NHK報道  「加工食品の賞味期限は月単位に」業界団体が新指針

今朝のNHKラジオで、食品の業界団体が、賞味期限に関する新しい指針を出した、という報道がありました。

NHKラジオでは、あさ5時31分と、あさ6時41分、繰り返し報道されていました。

食品ロスの講演で紹介している通り、賞味期限が3か月以上ある加工食品に関しては、日付は入れなくてもよいことになっています。

ペットボトル飲料の業界団体も、2014年から段階的に日付をのぞく取り組みをしていますが、写真の右側のように、コンビニやスーパーで見てみると、まだまだ日付が入っているものも多いです。(写真、左手が、年月表示対応のペットボトル飲料)

賞味期限の年月表示ペットボトル

たとえば賞味期限が「2016年7月19日」となっていると、きのうまでは「商品」として流通できたものが、今日、7月20日からは「ゴミ」となってしまいます。「2016年7月」という年月表示であれば、7月31日まで商品として流通でき、食品の無駄や、一日単位でトラックが行き来する物流コストの無駄を防ぐことができます。

(追記:現在の日付表示が初旬・中旬のものは、日付分が切り捨てられ、前月表示となります。たとえば「2016年7月1日」「2016年7月15日」などは、前月の「2016年6月」と表記されることになります。消費者庁・農林水産省などの合同会議で、2014年にその方向性が議論されています)

2015年10月までに324品目で年月表示切り替えが済んでいます。食品ロスが少しでも減るために、この動きが加速することを願っています。

詳しい内容について、NHKニュースから引用します。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160720/k10010601471000.html

以下引用

NHK ニュース 2016年7月20日 午前4時20分

賞味期限を1日過ぎただけで廃棄されるといったむだをなくそうと、食品メーカーなどでつくる業界団体は、保存期間が比較的長い加工食品の賞味期限は、日付単位ではなく、より幅を持たせた月単位に改めるなどとした指針をまとめ、メーカーへの呼びかけを強化することになりました。
生鮮食品ではなく、一定期間保存できる加工食品は、賞味期限を日付単位か月単位かのいずれかで表示することになっています。

これまで食品メーカーなどでつくる「製・配・販連携協議会」は、1日でも期限を超えると廃棄処分となることから、加工食品についてはメーカーに対して月単位の表示を促してきましたが、普及が進みませんでした。このため業界団体は、賞味期限がおおむね1年以上の調味料やレトルト食品などでは、月単位の表示に改めることを明文化した新たな指針をまとめました。

また、指針では、廃棄処分が増える要因の一つとして指摘されている「3分の1ルール」と呼ばれる食品業界の商慣習も見直しています。この慣習は、製造日から賞味期限までの期間を3等分し、メーカーや卸売り業者は最初の3分の1の期間までに小売り店に納品するというものです。3分の1を超えるとメーカーなどはしかたなく廃棄していますが、新たな指針では賞味期限が180日を超える飲料や菓子については、残り期間が半分を過ぎていても店に納めるよう求めています。

業界団体はこうした取り組みで廃棄処分の食品を年間およそ4万トン削減できると見込んでいます。業界団体のメンバーである「味の素」の羽賀俊弘食品統括部長は、「メーカーと流通、小売りが一緒になって取り組むことでむだな廃棄を減らしていきたい」と話しています。

本来食べられるはずの食品が売れ残りなどで廃棄されてしまう「食品ロス」は、平成25年度の国の推計で632万トンに上っています。食品ロスを減らそうという試みは業界団体だけでなく、メーカーごとでも行われていて、マヨネーズの製造の際に酸素に触れにくくすることで劣化を防ぎ、賞味期限そのものを延ばす取り組みや、日本気象協会と共同で、豆腐の需要を気象データを参考にして予測し、食品ロスをあらかじめ防ごうという取り組みなども進んでいます。

以上、引用終わり

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