平田オリザさんの講演「わかりあえないことから」を聴講しました。
東京大学のEP(エグゼクティブプログラム)の一環です。
基本的には在校生のみの講義ですが、前期は特別に修了生も聴講できる、とのことで、聴講してきました。
平田オリザさんの著書を読み、考え方に共感していました。
特に共感するのが、次のくだりです。
『これからの時代に必要なリーダーシップは、弱者のコンテクストを理解する能力だろうと考えている』
もう、高度経済成長時代のリーダーシップとは違う、と。ムダが省かれ、効率だけが要求され、ぐいぐい引っぱる強いだけのリーダーシップでは、「対話」は不要とみなされてしまう。
また、次の言葉も、本当にその通りだなと感じます。
『私は、自分が担当する学生たちには、論理的に喋る能力を身につけるよりも、論理的に喋れない立場の人びとの気持ちをくみ取れる人間になってもらいたいと願っている』
「下り坂の社会では、逃げ遅れた人はいないか、怪我した人はいないか、と確認するようなリーダーシップも必要である」と。
本当の専門家は、専門用語を振りかざし、専門家然と高みに居座る人ではなく、一般のところ(現場)まで降りて来られる人だと考えています。
私にとっての理想は、今の健康診断制度の礎を築き、長野で地域医療と専門医療を両立させた医学博士、故 若月俊一さんです。
現場と専門性、どちらかに偏るのでなく、両立させたところを尊敬しています。
Lecture by Oriza Hirata
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