埼玉県川口市、川口商工会議所特別講演会「いつやるか?今でしょ!」
林修さんの講演を聴いてまいりました。
以前、林修さんの著書「いつやるか?今でしょ! 今すぐできる45の自分改造術」を読んだことがあり、仕事に関連するtips(ヒント)を頂けるのではないかと期待しながら聴きに行きました。
会場の川口総合文化センター リリアは、ほぼ満席。
商工会議所の代表者の方と市長からのご挨拶のあと、林さんの講演は18時15分から19時45分までの90分間におよびました。
90分間の中にはさまざまなエピソードが盛り込まれていました。
その中から、印象に残ったことを箇条書きで挙げてみます。
*汝自身を知れ
自分で自分を冷めた目で眺めてみる
*相手の期待値を読む
満点ではだめ。次はない。
相手の期待を超える仕事を心がける。
*オックスフォード大学のオズボーン教授によれば、10年後には、現在ある仕事の47%が消えてなくなる。
たとえば、スポーツの審判員、集金人、ネイリスト、運転手など。
10年後を考えて、本当に人間にしかできない仕事をやる
*ネットに批判を書き込んでいる時点でもうだめ。
(むしろ相手にだめなところを教えてあげているという点で協力している)
あなたの貴重な人生の時間を、もっと他のことに費やしてはいかがでしょうか。
*小学生のとき尊敬していたスナフキンの言葉
「そのうちなんてあてにならないさ。今がそのときさ」
*勉強は批判的精神を持っている人にしかできない。
人の言うことを素直に聞かない人こそ勉強ができる人。
以上
自分もどちらかというと批判的視点を持っているので、最後の言葉「勉強は批判的精神を持っている人しかできない」は心に残りました。
自分もこれまで330回の講演をしてきましたが、ほとんどの講演がパワーポイントを示しながらしゃべるもの。
パワポがあれば、90分でも120分でもしゃべり続けることはできますが、林さんのように、パワポ無しで90分間、話し続けられるような講演が今の自分にできるか?と問われたら、今は無理だと思います。
先日、奈良市の書店で拙著のトークショーをやったときも、ほんの数十分でおたおたしてましたから・・・
今週、月曜日(9月28日)に、120名くらいの方に基調講演をしてきました。
アンケートを後で見せていただき、「不満」がゼロだったことにホッとしました。
「大変満足」も複数あり、「満足」も多く、「普通」が少なかったことにもちょっとホッとした気持ちになっていました。
林さんは、「100点では次はない」という気持ちで仕事に対峙してこられた。
そこが、今の私と林さんのポジションの違いなのでしょう・・・・
林さんは「アンケートのクレームだけ読む」とおっしゃっていました。
褒め言葉なんて意味がない、と。
先日の講演のアンケートに”褒め言葉”を見つけていい気になっていた私は恥ずかしくなりました。
批判は、誰しも耳が痛いもの。
それを、あえて進んで聞こうとする姿勢が大切なのだと思いました。
これだけ大規模な講演会を主催するのは、当日はもちろんのこと、当日までの準備も非常に大変だったことでしょう。
私も何度かシンポジウムを主催した経験を振り返ると、本当に倒れるほど大変でした。
いろいろなご苦労があったこととお察しします。
主催された川口商工会議所のみなさま、主管の川口商工会議所女性会の皆様に、深く感謝申し上げます。
その上で、
今後の改善に参考になることを目的として、講師経験者として意見を述べます。
1、商工会議所の講演の対象者は果たして「商業関係者」だったのか
この講演は、川口商工会議所が主催の講演でした。
商工会議所は経済産業省の管轄で、商工業の発展や改善を目的とした組織ですので、今回の講演も、基本的にはビジネスパーソンが対象のはずだったと思います。
実際、聴講者の皆さんを拝見すると、政治家や市役所の方はいらっしゃったようですが、その多くは、果たしてビジネスパーソンなのだろうか・・・・と、会場を見渡してみて感じました。
数百名入る広い会場を一杯にするのは主催者の役目です。
ただ、330回、講師の立場を経験している者から言うと、対象者がバラバラでいろんな人が混じっている講演ほどやりづらいものはない・・・ということです。
たとえば、70代の主婦の方が多い講演でしたら、ゆっくり、大きい声で話すようにし、あまり難しい内容は避けるようにします。
逆に食品事業者が多い講演でしたら、割とパッパッとテンポよく話します。そのようなプレゼンテーションに慣れていますし、食品業界の方でしたら専門用語も理解できますので、そのようなものも取り入れます。
お子さんが対象でしたら、「食卓に5色をそろえましょう」といった、わかりやすい内容にします。
林さんのお話の大半は、ビジネスパーソンや経営者に向けてのものだったと感じます。
講演の最後には「お子さんやお孫さんに・・・」ということをおっしゃってはいましたが、そもそも講演依頼の時点で商工会議所は「誰をターゲットに話してください」とお願いしていたのか、気になりました。
2、講師への配慮(小さいお子さんの声や音)
多くの方は静かに聴いておられました。
会場には小さいお子さんもいらっしゃいました。
もちろん、小さいお子さんのいらっしゃる方も、関心の高い講演を聴きに来たいとは思います。
ただ、ときどき聞こえる泣き声、叫び声、会場の設備を鳴らす音は、やはり、気になって、気が散ってしまいました。
われわれ聴講者はともかく、
講師にとっても、そのような声や音は気になるし、気が散って集中力を欠くものです。
講師に対する配慮はどうだったのでしょうか。
講演聴講を呼びかける時点で、「小さいお子さんのいらっしゃる方は・・・」などの注意事項の記載があってもよかったのかなと感じました。
3、数百部配布されたカラーリーフレットの必要性
来場者にカラー印刷のリーフレットが渡されていました。
印刷されているのは、講演タイトル、林先生の写真、プロフィール、スケジュール。
わざわざ分かっているような内容をコストのかかるカラープリントで数百部も刷る必要があったのか。
来ればわかることでしたら口頭で説明すれば充分ではないでしょうか。
コストはともかく、この紙は、どうなるのでしょうか。捨てられるケースも多いのでは。
リーフレットは商工会議所の予算で賄ったと思うので、部外者の意見として捉えて頂ければ幸いです。
以上
私としては「喝が入った」講演となりました。
聞き終わった、ここからがスタートです。
同じ話を聞いても、聞いただけで終わらせる人、実際に行動する人、さまざまです。
最後に中谷彰宏さんの言葉をご紹介し、この投稿を締めたいと思います。
「したい人、10000人。
始める人、100人。
続ける人、1人。」
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