運動音痴が体育会に入ってよかったこと

ドッジボールをやればすぐボールを当てられる、跳び箱を跳べば上に乗っかってしまい飛び越せない、50メートル走れば10秒かかる。そんな ”運動音痴” の私が大学で体育会に入ったのは、福岡県立高校で一念発起して入っていたバドミントン部を、千葉県立高校への転校をきっかけに 途中でやめてしまったことが一つでした。

北海道から九州まで、都市銀行員だった亡父の転勤について、転校転校、また転校。どうしても一つのことが継続しづらい環境の中、高校受験に合格したとたん、5月にまた転勤。反抗期もあいまって、両親に対しても社会に対しても反感を持っていました。途中でやめてしまい継続できなかった自分に対する悔しさと、自信の無さ、コンプレックスもあったと思います。

先日、神戸大学で「社会コミュニケーション入門」の講義に呼んで頂き、立ち見が出るほどの200名近い学生に講義を聴いて頂いた際、食品ロスの話に加えて、自分が大学生のときから築いてきた食のキャリアと挫折体験などについてもお話しました。最後に多くの学生が質問してくださった中、ある男子学生が「僕も体育会なんですけど、体育会に入っていて良かったことってなんですか?」という質問をしてくれました。

【体育会に入っていて良かったこと】
1、仕事に必要な体力と精神力が身につけられる
2、卒業して長く経ってなお継続する友人が得られる
3、自分の強みを発見でき、コンプレックスを強みに転じることができる

1番目は痛感します。仕事に技術や専門知識が必要なのは言うまでもないですが、人間関係を築く力と体力、精神力は必須だな、と。年を重ねれば重ねるほど体力は落ちてきやすいですから・・・

2番目、先日の神戸出張の折にも奈良女子大学時代の友人と会いに、奈良へ行きました。昼は食物学科の友人の自宅に招いてお手製のご馳走を頂きました。夜は体育会硬式庭球部の友人と「粟ならまち店」で会いました。話せばすぐ、あの頃に戻ります。

3番目、これは大きかったです。自分は「運動神経が悪い」「甲子園にいった父と違って運動音痴」というコンプレックスがありましたが、意外にも持久力があることがテニスを通してわかりました。パッとボレーをする能力はなくても、ストロークで粘る力がありました。7-6,6-7,7-6のようなスコアで勝つことも。「粘りのるみ」と言われていました。

「運動音痴」「運動神経が悪い」というコンプレックスが、転じて、

「瞬発力はないけど持久力がある」

「あきらめないで粘る力がある」

といった長所と、自分の強みを発見することに繋がりました。

また、その後、青年海外協力隊訓練時の10キロマラソンでは、なんと女子で2位!50分のタイムでゴールし、体育隊員に次いで2位を獲得しました。(同期隊員には、倒れるまで走るのはやめなさい、と諭されましたが)

今は、体育会で頑張るなんて流行りではないかもしれませんが、私の財産のひとつだと実感しています。
関西出張のたびに集まってくれる体育会の同期、食物学科の同期のみんなにも感謝。ありがとう。

Iderumi_tennis

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