外資系企業管理職を辞め独立して働くということ

「仕事辞めようかな・・」「転職しようかな・・」という悩みは、多くの人が持ったことのあるものだと思います。でも、そこでネックとなるのは、経済的な収入を担保できるのかということでしょう。

私の場合、2011年の震災で会社を辞めてから昨年秋までは、NPOの広報をメインでやっていたこと、今年3月まで2つめの大学院に通っていたことから、特定の組織に頼らず完全に独立して仕事し始めたのは今年の4月からです。5月の時点で、外資系企業勤務時代と同じくらい月収は得られているかなという実感は持ちました(波はあるし、賞与を出すまではいきませんが)。
昨晩開催された、第30回 外資系企業FMCGを元気にする会。ここで、「外資系企業の管理職だったときの月収と独立した今の月収が同じになったが、たとえ収入=数字 は同じであっても、その意味合いや重みはぜんぜん違う」ということをお話しました。(先日も、数字の表面だけ見ることの不足について投稿しました)

ひとつの組織からすべての収入を得る方法がまだ主流です。
今の就職活動(就活)でも、どこか一つの組織を目指す人が大半でしょう。
人によって価値観や考え方が違うので、どんな形で働くかはその人次第です。
自分の場合、働く組織が小さくなればなるほど、やりがいを感じるようになりました。
また、「一本脚で立つ」より、複数の脚=むかで=収入源が多様  になればなるほど、やりがいや達成感、働くことのできる喜びを感じます。

たとえば7月ですと、仕事をいただいた全国の都道府県も様々でした(東京都、島根県、富山県、奈良県、埼玉県、千葉県)。
また、収入を頂く先の組織形態も様々でした(製薬企業、コンサルティング企業、大学2つ、中学校、書籍関連企業、省庁、社会福祉協議会、行政 =都道府県、市区町村)。
理想の社会は、多様な組織体が互いにフラットな立場で議論できる社会 だと考えています。でも現状の社会にはヒエラルキー(ピラミッド型の階層組織)が存在します。同じような組織体同士が、主義・主張や考え方の違いにより、いがみあっている姿を見ると、悲しくなります。最終的に「みんなが幸せに暮らす」という目指すところは同じではないのでしょうか。そんな闘いに費やすエネルギーや時間があるなら、もっと生産的なことに費やしたほうがよいと感じます。

一者や二者では課題解決が難しい問題を、三者以上が対等な立場で議論し、合意形成を目指す「マルチステークホルダープロセス」の考え方があります。
内閣府 マルチステークホルダープロセス
  http://www5.cao.go.jp/…/sustainabil…/concept/definition.html

「食品ロス」という社会的課題は、まさにこれが適していると考えます。産業界だけががんばるのではだめだし、行政だけでも解決が難しい。生活者の理解も相当重要です。くわえて、学界やNPO、その他の団体など、多様な組織体が対等な立場でそれぞれの強みを発揮しながら解決を目指していく。それが実現できれば嬉しいです。
そのためには、組織同士のみならず、自分という個人もまた、多様性を包含する必要があると考えています。私のキャリアパスは、たまたまですが、様々な組織体の現場に入って働くという多様性を孕むものになりました。
(日本系企業の研究職→途上国での国際協力→日本系企業の営業職→外資系企業の広報(&栄養、お客様相談)→NPOの広報→独立)

私が目指すものは、「食品ロスの削減」にとどまらず、「多様性のある働き方の実現」でもあるのかなと考えています。講演をしていても、単なる知識の伝達の内容ですと、あまりやりがいを感じません。ある特定分野の知識の伝授であれば、わたしでない誰かでもできるからです。でも、世界に一つしかない自分のキャリアパスであれば、それを話すことができるのは自分しかいません。

命が生まれるのも、命を持続できるのも、当たり前ではありません。いま授かっている自分の命を最後まで燃焼させる、活かすことのできる働き方、生きざまを目指していきたいです。
7年間続いた外資系企業FMCGの会が、昨晩、第30回を持って閉会しました。きのうの会に来てくださったみなさま、現幹事の薗部 晃二郎さん、創始者の岡本 宏之さん、ありがとうございました。Gave a presentation on my career path

IMG_1944




コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください