心理学の博士で、臨床心理士の古宮昇さんが監修された著書「プロカウンセラーが教える 場面別 傾聴術レッスン」を読みました。
印象に残った点が2つ。
1つは、「メサイアコンプレックス」について。
自分が救われたい、行き詰まった自分に活路を見出したい、という動機から「人の役に立とう」と思うことを指します。
実際に、こういう方に困惑したことがあるので、身につまされるお話でした。
「社会にとっていいことをするのだからいい」と思いがちですが、自分中心の行動や言動が、相手の気持ちを無視しているため、まわりに迷惑がかかります。
もう1つ。
これはとても大事なことです。
自分が好奇心を持ったことを相手に聴くのではなく、相手の話したいと思っていることに好奇心を持って聴くということ。
本人が話したがらないことに興味を持ち、しつこく聞いてくる人がいます。
インタビュアーとしては失格、ということなのですね。
「自分が満足したいから聴く」だけであり、相手を満足させてあげようという気持ちがないと、このようなことになる。
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